だまされた姫紫苑は10年間サクラ
NOVA ERA 2024.11.13
前回、私が10年間だまされていたことをお伝えしましたが、では、なぜ騙されたのでしょうか?
それは、本名がK大卒業生名簿に載っていたからです。その当時は、インターネットが普及していない時で分厚い塾員名簿が図書館に常備されていたのです。そこで確かにEさんと同じ名前を見つけました。ただ、Eさんが言っていた実家住所とは違う区で、卒業年度から推測する年齢も違いました。その時に、私は塾員名簿に載っている住所に暑中見舞いを出すか、電話をするかすれば良かったのです。しかし、Eさんを信じ始めていた私は、塾員名簿に載っている、それだけでEさんがK大卒であることをすっかり信じてしまったのです。
更には、私はEさんの周囲の人々とのつながりがなく、Eさんとの直線的なつながりしかなかったことがあります。
では、Eさんにとって、私とつながるメリットは何だったのか?それは、EさんがK大卒であることに信ぴょう性を持たせるサクラの役割です。
本当は専門学校に行かれていたのではないでしょうか。なぜならば、EさんとXさんの結婚式に出席した時に、〇スクールオブビジネスの卒業生と講師のグループ席があったからです。自分が騙されていることに気づく機会はいくつかあったのですが、気が付かなくなっていたのです。
10年間、サクラ
私はそれくらいで済んだのですが、Eさんと恋人関係にあったT大物理学科卒の司法試験受験生は、まさに詐欺にあったのです。Eさんの大仕事はそれだけだと思われます。Eさんは、その独特な優しさ故に、詐欺師にはなれなかったのです。
USのトランプ大統領の言葉に、「世の中に信じるものはないと思え、この私でさえ信じてはいけない。」があります。自分が思っている通りの人も物事もないと理解していても、人は騙される。それは、経験でしか体得できないものなのでしょうか。
「悪女について」の公子には大輪の華があった、それより小ぶりなEさんにはマシュマロのような優しさがあった。どこかに人を惹きつける要素があるのです。