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日本にある地球の生誕46億年の歴史の土地

M. Christophe 2023.01.23

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ユネスコ世界ジオパーク、西伊豆をみてきました。



東京から車で3時間と50分、静岡県西伊豆町の伊豆ジオパークに到着しました。46億年前からの壮大な地球を観察できました。

西伊豆町とは・・・、こちら(https://www.town.nishiizu.shizuoka.jp/)をご覧ください。



ユネスコ世界ジオパークは2015年11月17日、国際連合教育科学文化機関の加盟国195カ国の批准を経て設立した事業です。 ジオパークとは、ヨーロッパで誕生した地質遺産などの保全と活用を図るプログラムです。 2004年にヨーロッパと中国が中心となって「世界ジオパークネットワーク(GGN:Global Geoparks Network)」が設立され、2015年にはユネスコの正式プログラムとして採択されました。 2021年4月現在、日本を含む世界46カ国177地域のジオパークがユネスコ世界ジオパークとして認定されています。ユネスコ世界ジオパークになるには、ユネスコの基準を満たす質と活動実績を有していることが条件となります。

2012年に日本ジオパーク認定された、伊豆半島ジオパークを見て歩いてきましたのでお伝えしてみたいとおもいます。貴重な景観を持つ「南から来た火山の贈りもの」といわれてます。

46億年前に誕生した地球は、その姿を変え続けています。 大気中に酸素のない時期もありましたし、地球全体が寒く凍りついていた氷河期の時期もありました。 大陸も初めからあったわけではなく、プレート運動や火山活動によって作られ、場所や形を変え続けています。 伊豆半島を旅することで、そうした地球の動きの一端を目の当たりにできるかなと、ゆっくり歩いてきました。

伊豆下田市にある恵比須島は、 古代神事のあった神秘的な無人島です。 恵比須島では、磯遊びやシュノーケリングも楽しめます。



恵比須島は橋で渡ることができる小さな島でした。 島を一周する遊歩道には、軽石や火山灰が作る美しい縞模様や、荒々しい水底土石流など、太古の海底火山の名残が残っていました。 地殻変動によって少し傾いた地層は、遊歩道に沿ってつぎつぎと姿を変え、楽しいジオパーク散歩を楽しむことができました。 また、島の南側に立つと伊豆諸島や神子元島を一望できます。



島のまわりにある磯遊びスポットの千畳敷は、現在も続いている地殻変動の証拠なんだそうです。



南洋の海底火山だった伊豆半島

静岡県の東部に位置する伊豆半島ジオパーク。その成り立ちは、本州の他の地域と大きく異なるそうです。 3つのプレートがひしめき合う本州で、唯一フィリピン海プレートの上に位置する伊豆半島は、約2000万年前には、数百kmも南の海底火山群でした。 フィリピン海プレートの上にできた火山島は、プレートとともに北に移動しました。 やがて本州に衝突し、現在のような半島の形になりました。約60万年前のできごとです。

半島の形成と人々の営み

その後もプレートによる地殻変動、火山活動が続いた伊豆。二重三重の地質学的特異性は、美しい景観や温泉、深い海など、独特の自然環境を生み出しました。 豊かな自然に惹きつけられた人々は、そこに住み、文化と歴史を育みました。伊豆半島のテーマは「南から来た火山の贈りもの」。伊豆半島ジオパークには、以下のような楽しみ方があります。

堂ヶ島・仁科港ジオサイト

堂ヶ島・仁科港ジオサイトは、世界的にも稀な海底火山の美しく多様な地層断面が観察できるサイトです。 堂ヶ島海岸の崖には、海底火山の噴火にともなう水底土石流と、その上に降り積もった軽石・火山灰層が見られます。 美しく折り重なる白い火山灰層は堂ヶ島の特徴的な景観を作り出しています。

「青の洞窟」を彷彿させる国指定天然記念物の天窓洞は、遊歩道や遊覧船から楽しむことができます。 沢田公園に行けば、海底火山の珍しい地層を見学しつつ、堂ヶ島の景色を一望できる露天風呂に入ることもできます。

浮島海岸にそびえる奇岩はかつての海底火山の岩脈群(火山の根)ですね。



アクセス情報を書いておきます。東名高速道路沼津ICより車で約1時間40分ほどです。 伊豆箱根鉄道修善寺駅よりバスで約90分ほどかかります。のんびり旅には良いですね。

この島の頂上付近にある夷子遺跡で古墳、奈良期の土器が出土していました。 また、古代の儀式の跡と見られるたき火跡(祭祀遺跡)も確認されました。 古代の人々は島の頂でかがり火を焚き、海の安全や豊漁などを祈ったようです。

地球の原点の食べものに出会いました。



もちろん今でも漁業も盛んで、地のものをふんだんに使った郷土料理「いけんだ煮」がおススメでした。 まさに「地球の太古からのブイヤベース」です。 



伊豆半島の南部海岸では、海に突き出した岬などに、夷子遺跡のような祭祀遺跡が多く見られ、海と人々の暮らしとの深いつながりを感じさせてくれますね。

城山・葛城山ジオサイト

海底火山の根にあたる山々と、その崖に見られる美しい柱状節理が最大の魅力でした。城山は、伊豆半島の中央を南下してくると、ひときわ目を引く特異な岩山です。 山頂に登る途中には伊豆石の石丁場跡も見られます。山頂からは狩野川と伊豆の山々を眺めることができます。

同じ火山の根である葛城山はロープウェイで山頂まで行くことができ、山頂からは陸化後の大型火山である達磨山のなだらかな稜線、沼津アルプスなどの海底火山の根、富士山や箱根など360度の大パノラマが見られます。

白鳥山には、見事な柱状節理の岩壁が残されています。



東名高速道路沼津ICより車で約40分、葛城山なら、伊豆箱根鉄道伊豆長岡駅よりバスで約15分、城山は大仁駅より徒歩約20分かかります。

岩地・石部・雲見ジオサイト

火山の地下にはマグマの通り道があります。この通り道が地殻変動などで隆起し、地表に姿を現した「火山の根」が、松崎町雲見の烏帽子山と千貫門でした。 海から急傾斜で立ち上がる烏帽子山は大迫力でした。



山頂には磐長姫命を祀る雲見浅間神社があり、天気が良ければ富士山や南アルプスも望めます。 浅間神社の門ともいわれる千貫門は、火山の根の一部が波の浸食により海食洞を作り、門の形になったものです。



岩地・石部・雲見ジオサイトでは、伊豆石の石丁場跡である室岩洞も見学できます。



海底火山の火山灰などからなる地層は加工しやすく、伊豆軟石として重宝されてきたそうです。

日本ジオパークは、ユネスコ世界ジオパークとは別に、日本ジオパーク委員会の認定を受けた国内版のジオパークです。 2022年1月現在、46地域が日本ジオパークとして認定されているほか、多くの地域が認定を目指して活動しています。 「アポイ岳ジオパーク」は、2008年に最初に誕生した7地域の日本ジオパークのうちの一つです。 なお、日本ジオパークのうち、「アポイ岳」のほか、「洞爺湖有珠山」「糸魚川」「山陰海岸」「島原半島」「室戸」「隠岐」「阿蘇」及び「伊豆半島」の9地域がユネスコ世界ジオパークに認定されています。



「ユネスコ世界ジオパーク」に認定された西伊豆の大自然を堪能できる「繭二梁(まゆふたはり)に行ってきました。 テーブルを海が見えるように、配置を変えて太平洋に手を合わせて朝食をいただきます。



SDGsを素直にとりいれた静岡の卵、お野菜、ベーコン、ソーセージです。



繭ふたはり
https://mayufutahari.jp/

何も調べなく、ふらっと立ち寄ってみたホテルでした。窓を開けて海の空気をいれてみました。 古民家から移築された梁(はり)を活用してあり、すべての客室に露天風呂がある。 東京から車で4時間近くゆれていき、堂ヶ島の絶景を眺めながら、お菓子をいただきました。 希少な源泉掛け流しのお湯は52度の源泉でした。 始めていきましたので、ここでは何の先入観もなく、海の空気を身体に感じ、浄化させることができました。



まずは到着から、おもてなしの選びぬかれたいちごと野生のミントの香りが素晴らしい香りを堪能しました。



海の幸をきちんと吟味したお料理が夕飯にでてきました。 私は糖尿病があるために、香りだけをそっと身体にまとい、お写真を撮らせていただきました。 ホテルで働くスタッフの方に、よかったら私のお食事を召し上がってください、とお皿とナイフとフォークをそっとお渡しいたしました。 糖尿病は高カロリーを摂取しますと一気に血糖値があがるのです。 旅にでて、地方だとなかなか医療機関も地域に少ないために、糖尿病の夜の食事は管理が大変です。 体調の安定管理のため、旅には自分の食事の持参が必要です。 ジオパークの、これだけの生きたエネルギーが高い食材、海老、貝類あわび、金目鯛を選び抜いた料理を作っておられる若手42歳の総料理長の創造性、パワーは素晴らしいと感じました。

ホテルとは、おもてなしですが、お客様のご要望をきちんと確認され、お客様をお迎えからお見送りまでされたこの繭二梁の総料理長には、手を合わせまして感謝しました。 地球に、ここにしかない5つ星のジオパークホテルです。 みなさまも是非 ジオパークを見て繭二梁に足を運んでみてください。 海と空の変化で地球の生き抜いてにたリズムを感じられます。
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