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富裕層が注目するアートNFTとは

ShiGezone 2022.07.04

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NFTとは、ビットコインなどの仮想通貨にも使用される「ブロックチェーン技術」を利用し、複製や改ざんを防止して、デジタルデータによる資産の鑑定書にあたるものです。

リアルな絵画の世界では、精巧な贋作が本物としてオークションにかけられることもあり、リスクを含んでいます。しかし、NFT作品であれば唯一無二のデジタルアートとして証明されるので、現在世界中で注目されているのです。

■2021年3月に、ビープルのNFT作品が約6,930万ドルで売却


(出典:Artpedia 【NFTアート解説】ビープル「世界で最も有名なNFTアーティスト」
https://www.artpedia.asia/beeple/

2021年3月には、アメリカのアーティスト、ビープルのNFT作品「Everydays: The First 5000Days」が、約6,930万ドルで売却されていてこの額は、現在、存命するアーティストとして、第3位となる売却額です。1ドル120円のレートで、約83億円ですから驚きの価格といっていいでしょう。

アートNFTを売買しているのは、多くがディーラーや暗号資産の投資家が占めているようで、投資家の人気が高くなっているので値段がつり上がる結果となっているようです。

■承認システムには膨大な電力消費が伴う

昨今アートNFTが注目を浴びていることから公表されたことですが、NFTに必要不可欠となるブロックチェーンの承認システムでは、膨大な計算をコンピューターで行なう必要があるため、消費電力も膨大になるようです。「フォーブス」誌が公開した情報では、1回のイーサリアムの取引で必要となる消費電力は、アメリカの平均世帯の日中消費量の1週間分に相当するようです。

ですが、対策も講じられているようで、「イーサリアム2.0」へアップデートすることで、消費電力を最大99.95%削減可能と予想されている他、ロンドン初のカーボンニュートラルNFT専門ギャラリーとなる「NFT arts.co.uk」は、利用者が寄付することで相当分の費用を負担することも可能。と、発言しています。

■オークション会社がNFTに関心を示す理由とは



オークション会社は先進的な情報に敏感であり、eコマースへの進出でもトップランナーでした。NFTについても早くからオークションを開始していて、世界的なパンデミックにて実店舗での販売が難しくなり、ミレニアル世代や、より若い世代のコレクターが注目する舞台が、急速にオンラインへと移行しました。

時間制のオークションでも日常的に100万ドルの大台に載せているのが、NFTアートやコレクターズ・アイテムであり、これらは顧客が繰返し購入するのにピッタリ適合した最新コンテンツとなっているのです。

■小学3年生の自由研究のNFTアートが80万円で落札


(出典:BUSINESS INSIDER 【NFT狂想曲】なぜ、小学3年生の夏休みの自由研究に380万円の価値がついたのか
https://www.businessinsider.jp/post-241969

日本でも8歳の小学3年生が、夏休みの自由研究として作成したNFTアートが、80万円で落札されたとの報道もありました。

このケースでは偶然、有名なインフルエンサーによって知名度が上がり高額な落札に至っていますが、特殊なのが転売の仕組みです。NFTアートは自分が購入したアート作品を、二次販売(転売)することが可能。その際には、元の購入金額よりも高額な落札になることから、投資目的で購入することが多いそうです。

■富裕層の価値観が変わってきていることが、NFTアートへの投資となっている



現代の富裕層を分けると、ピカソやゴッホなど有名な画家の作品を購入して投資する昔ながらの富裕層と、NFTアートの中から自分の好みに合ったアートに、投資をする富裕層に分かれているといえます。

後者の富裕層によって、NFT化されたデジタルアートへの投資が現在進行形で進んでいるといえるのです。

■三井不動産がNFTアートに参入!アートだけじゃないNFTの可能性


(出典:電波新聞 三井不動産 デジタルアートで街の魅力向上
https://dempa-digital.com/article/324164

三井不動産がNFTアートに参入して、2022年5月から東京日本橋にて、アート作品をNFT(非代替性トークン)化して販売するプラットフォームを開設。

なぜ、不動産業が本業である三井不動産がNFTアートに参入したのか予想すると、今後NFTがアートだけでなくあらゆる物、つまり住宅や不動産にも付加価値をもたらすかも知れない。との考えで、一早く参入してNFT不動産のアドバンテージを持ちたいとの考えが強いのではないでしょうか。

もしもそうならなくとも、現状では小学生の作品が高額な価格で転売されているほど、NFTアートへの富裕層の注目度が高いので、事業としての戦略が成り立っていることが伺えます。

今後は、あらゆるNFTに、富裕層による投資が行なわれるといっても過言ではないでしょう。

参考サイト
Artpedia 【NFTアート解説】ビープル「世界で最も有名なNFTアーティスト」
https://www.artpedia.asia/beeple/

【NFT狂想曲】なぜ、小学3年生の夏休みの自由研究に380万円の価値がついたのか
https://www.businessinsider.jp/post-241969

三井不動産 デジタルアートで街の魅力向上
https://dempa-digital.com/article/324164

ARTnewsJAPAN 2021年のアート業界とNFT~ナイトフランク「ウェルス・リポート」解説から
https://artnewsjapan.com/news_criticism/article/165
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