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富裕層でも二極化するSNSの使い方とメンタルヘルス

焔(Homura) 2022.02.25

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世界で40億人以上が利用しているSNS。富裕層の間でも利用頻度が高くなってきています。ところがその反面、最近になって私のアメリカの友人なども、あえて「SNSを使わずにメンタルケアをする」富裕層も少なくありません。ただ、それでもインスタやTikTokにハマり続ける子供達は増え続ける一方です。1日平均にすると約2時間半をSNSに費やしている現状があります。

心理カウンセラーの立場からするとソーシャルメディアは諸刃の剣だと思います。たまたま先日マサチューセッツ総合病院精神科医がこの問題について興味深いことを語っていましたが、私もこの意見には共感します。具体的に感じたことを述べていきましょう。

■時にはSNSから距離をおくことも大切

SNSというツールは個人同士のつながりを維持したり、孤独感を打ち消すためのものとして役に立つものです。 したがって、この部分では精神的な健康に関してプラスになることは間違いありません。

ただその反面、子供たちがよく巻き込まれるようなネット上のいじめだったり、社会的な比較(社会における自分の位置を確かめることですが、時には自己否定感につながる場合もあります)など年齢に関係なくメンタル面に悪影響を及ぼす場合も少なくありません。アメリカの富裕層でも、女性の場合はなかなかインスタなどから距離を置くことができないケースも少なくありません。

メンタルヘルスを守る観点から言えば、「使い方を意識する」ことが大切になります。簡単に言えば、SNSから距離をおく時間をしっかりと作って、自分の興味のあるものに集中する時間も大切。メンタルケアの観点から言えば、SNSでのやり取りよりも、対面で友人とコミュニケーションをとる方が無駄なストレスを回避することができます。過度のSNS依存は大きなストレスや不安感をもたらすだけでなく、うつ的な症状に至ることも注意する必要があります。

■SNS依存にならないようにどのように休むべきか

富裕層に限らず毎日のようにSNSを利用している人は、頭の中では適度に休むべきだと理解していますが、実際にはなかなか実行に移せない現実があります。 TwitterやインスタのTLをひたすらスクロールする行為は、「非常に中毒性のある刺激」として脳内にインプットされてしまうわけです。したがって、ここで必要になってくるのは意図的にSNSを休むこと。

具体的に今できることはたくさんあります。メンタルヘルスの面から具体的に対処できる方法をあげてみます。

【自分自身のメンタルケアを最優先にする】

SNSをチェックしていなくても、ポジティブな行動をすることでセルフでのメンタルケアができるようになります。

例えば一例ですが
・ウォーキングやハイキングなど自然と触れる
・できるだけ対面で友人と過ごす時間を増やす
など、自分が楽しいと思うことで構いませんので、自分の気分が上がるような活動を取り入れるようにしてみましょう。

【とにかく全てのSNSの通知をオフにする】

日常的に長時間SNSを利用していると、例えば自分の投稿に対していいねやコメントがついたりすると、それを見ることで脳内ではドーパミンが放出されます。これがまるで薬物のような快感となってしまいますので、SNSを遠ざけることが難しくなる原因の一つです。そんな時に行える対処療法は「通知を完全にオフにする」ようにしてみましょう。 これは自分自身での決まりごととして「SNSとの距離を置く」という意思がまず必要ですが、最近私の周りの友人は意識して通知をオフにしている人も増えてきています。

これ以外にも自分のメンタルヘルスを最優先してSNSと付き合っていく方法はたくさんあります。使う時間を改めて決めておく、寝る前にはスマホを見ない、あるいは子供達にはSNSの利用制限ができるアプリを使うことも可能です。

SNSの使いすぎが孤独や不安に繋がる可能性は常にありますので、意識してスマホから遠ざかるルーティンを作ることで、そのようなネガティブな感情を遠ざけることができるようになります。 年齢に関係なく心の健康のためにSNSを休む習慣をつけることは、今後、より求められるようになるでしょう。1日のうちたとえ少しの時間でも自分自身に集中することは体と心の健康に必ずプラスになります。

今のようなパンデミックの状況の中で対面で友人と過ごす時間を作ることは難しいかもしれませんが、心の健康を最優先して考えることを強くお勧めいたします。
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