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健康と資産の関係

ANNE 2022.02.10

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健康と所得の間には明らかに正の相関がある。しかし、単純に所得が多いから、良い治療が受けられるといった表面的な理由からではない。健康に対する考え方と資産構築の間にどんな繋がりがあるのかについて考えてみた。

厚生労働省が平成30年に行った国民健康・栄養調査によると、所得が多い方が食塩摂取量も控えめで、運動量も多いなど、健康志向であることがわかった。下記の表は所得別にバランスの良い食事を心がけている人の比率を現したものだが、意識の差が表れていると言える。


(出典:厚生労働省「平成30年 国民健康・栄養調査結果の概要」)

国内外に関わらず、一般的に富裕層の方が健康意識は高いと言える。それは、体が資本であり、先ずは健康を維持することが全てにつながることをよく理解しているだけでなく、意識するゆとりがあるからだろう。例えば安いものをどんどん買うのではなく、高いが良いものを長く大事に使うというスタイルとも通ずるのではないだろうか。資産のリスク管理と同様、健康のリスク管理もしっかり行っている場合が多い。

では、富裕層はどのような健康管理を行っているのだろうか。食事や運動、心と体の休養などはもちろんのこと、予防医学にも余念がない。富裕層が受けているサービスを少しご紹介したい。

シリコンバレーに月150ドル程度でハイテク医療サービスを提供する会社がある。基本スマホやウェアラブル機器で患者のデータが集められ、長期的にモニタリングし、異変があったときに知らせ、いち早く治療を提案するといったサービスである。従来の症状を自覚した場合に病院に訪れるのとは異なり、常に見守られているという安心感と迅速なサービスの提供が奏功して、登録者数も拡大している。

治療法という視点で見れば、幹細胞治療もかなり認知度を上げてきており、この治療を提供する病院も増えてきている。幹細胞は細胞を新しく生み出すことで、病気や老化で失ったもしくは減少した細胞を補うことができる。年齢とともに減っていく幹細胞を増やすのが幹細胞治療である。美容の分野で注目されがちだが、あらゆる病気に関係すると言っても過言ではない治療法である。

また、トイレメーカーがスマートトイレの開発にしのぎを削っている。スマートトイレはトイレを利用するだけで血圧を測ったり、尿検査してくれるトイレであり、更に対処法まで提案までしてくれる機能がついているのも近いうちに出てくるだろう。

テクノロジーの進化により、ヘルスケア分野でも革命が起きている。富裕層や健康意識が高い方は普段からアンテナを張っているため、いち早く最新のサービスや健康管理をしてくれるツールを取り入れることできる。意識さえ持っていれば、健康管理はますます無理のない方法でできるかもしれない。
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