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シルバー世代の素敵なヴァレンタイン

NOVA ERA 2022.02.09

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ニューヨーク郊外で1ヶ月だけホームステイしていたことがある。ホームステイ先はシルバー世代のマダムがお一人でお住まいだった。旦那様と離婚し、お子様はそれぞれに家庭を持っていた。時折、お子様とお孫様がいらして、ホームパーティーをしていた。

ヴァレンタイン前の日曜日の午後、ホームパーティーが開催された。バルーン装飾とお庭から採ってきた草花で飾られたダイニングキッチンは明るく楽しい雰囲気で満ちあふれていた。マダムはハート模様とHappy Valentineの飾り文字があるチョコレートケーキをつくった。

そこに、マダムの彼であるシルバー世代のスティーブ(仮名)が現れた。マダムとスティーブは、頬を合わせるライトなkissをすると、隣り合わせでダイニングテーブルに着席した。スティーブは、ホワイトチョコレートがけのお菓子をマダムにプレゼントした。

スティーブは私の方を向き、「日本にはホワイトディがあって、ヴァレンタインのお礼をするんだよね?」と言った。私は、「はい。一ヶ月後の3月14日です。」と返した。

スティーブ「僕たちは一ヶ月後に、この世からいなくなっているかもしれないし…今、だね。」「今、こうして幸せでいることに感謝しよう。」スティーブは祈っている。その白く長い指は華奢だった。その手で、いつも愛猫のピート(仮名)をなでているのだ。

お婆さんだから付き合えないと言い、二回りも年下の女性を好むことはあまり無いようだ。 チョコレートケーキにバルーン装飾、アメリカンなダイニングキッチン、 そして、アメリカのあたたかい気持ちに触れて、私もSaint Valentineの恵みで幸せ感いっぱいになった。
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