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海外の富裕層にも多いHSP気質と自己肯定感

焔(Homura) 2021.12.28

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最近日本でもよく耳にするようになった言葉「HSP」(Highly Sensitive Person=とても敏感な人)ですが、日本に限らずアメリカの富裕層でも「自己肯定感」が低くならないように心理カウンセリングを受ける方が少なくありません。

先日ニューヨークの友人と話をした時に、たまたまイレン・アーロンというアメリカの心理学者の話になりました。同じ心理学の資格者として彼女の本を大いなる共感とともに読んだ私ですが、富裕層の友人からこの自己肯定感に関する話が出てくるとは思ってもいませんでした。特に、日本では多くの方が自分自身を過小評価してしまいます。イレン・アーロンの著書では自尊心が低い理由を科学的に説明しています。面白いのは心理学者である彼女自身が自分を過小評価してしまうことに悩んでいたという点ですね。彼女の著書で参考になった部分を私なりにまとめてみました。

■「自分を愛せるようになる自己肯定感の教科書」でキーワードとなるランキングとリンキング

イレン・アーロンの著書の中で彼女自身の自分に対する過小評価について述べています。彼女自身この過小評価の完了は強烈で、人生の多くの時間をこの問題に悩まされてきた、と言っています。心理学者である彼女自身が「自分自身の肯定感」を高めるためにどんなことを行ったのでしょうか?この本の面白いところは彼女自身が自分自身の自己評価の低さを癒してコントロールした方法が記されているところです。

そこで彼女が唱える自尊心を正しく育てるために必要なキーワードとして
・ランキング(Ranking)
・リンキング(Linking)
という言葉を使っています。

【ランキング】
ランキングとは分かりやすく言えば自分自身の格付です。日常生活において私たちは常に他人と自分を比較してしまいがちです。ありのままの自分には価値がないという風に感じてしまいます。従ってそのためには高いところを目指すべきであるというものですが、面白いものでこれは日本でもアメリカでも同じ。また、富裕層だからといって同じ悩みを抱える方も少なくありません。

すごくざっくりと言うと、どんな人間でも日常生活において社会の中での自分をランクづけしてしまうものです。そしてそんな中でさらに高いところを目指すために、権力や影響力などを得るための努力を日々繰り返します。

【リンキング】
無意識のうちに多くの人が行なっているランキングですが、それと同時に他人とのつながりで得られるものも多くあります。ほとんどが感情的な部分ですが「思いやりや愛情で他人と繋がる」、そしてその結果得られるものは絆や安心感です。

言葉にするとなかなか伝えるのが難しいイレン・アーロンの心理学者としての手法ですが、彼女がこの著書の中で伝えたいのは(私が理解した部分ですが)
・まずつながりを築くために自分自身のランキングを使う
・そして過小評価された自己をリンキングで癒すようにする
こんな流れになります。

ランキングとリンキングは常に日常生活の身の回りにあるということですね。

■「気分をよくしてくれる人」との対話を通じて自己肯定感を高くする

イレンの著書は日本語訳でも読むことができますので、興味がある方は是非一読されてはいかがでしょうか?心理学に興味の無い方でも楽しく読むことができると思います。

この本で彼女が伝えたいことは心理的な安全性を感じられるリンキンググループを持つことでランキングを減らすことができると言うことです。自己肯定感は自分の中だけの問題ではない、という点をイレンは強調しています。彼女が心理学者として提案した解決策は(自分自身を改善するために)、自分が接する相手との関係によって育んでいくのが自己肯定感であるということです。

一緒にいて楽しく過ごせる人や、自分の気分を良くしてくれる人、そんな人たちとのコミュニケーションを積極的に増やすことで「自己肯定感」を強いものに育て上げるのが大切です。
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