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学歴と収入の関係について思うこと

ROSSO 2021.08.17

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今回は、学歴と収入の関係性について触れていきたい。結論からお伝えすると、私が個人的には、独立や起業をするならどの産業や市場でも学歴はあまり関係ないと思っている。なぜなら、独立や起業の世界では学歴ではなく、行動して結果・成果が出たらそれがすべてだからである。



しかし、日本市場の中では未だ能力主義ではなく、学歴主義が根付いているのではないかと思う。これは事実、生涯賃金にも表れている。



厚生労働省「令和二年賃金構造基本統計調査」によると、高校卒の平均年収は425万6,000円に対して、大学卒の平均年収は585万7,000円、大学院卒は766万円とかなりの開きがあることが見てとれる。しかも、年齢が推移するにつれて、高卒の年収は定年間際の55〜59歳でピークを迎え、おおよそ494.1万円となっていることに対し、大卒の場合は、50〜54歳でピークを迎え、その時の平均値が823.8万円と高校卒との差がほぼ倍の数値になってしまっている。



この点からも伺えるように、日本でも各国同様に、誰に対しても機会の平等を提供するために学位を取ることで自由競争を促すことに邁進してきた流れがある。しかし、実情は自由競争の促進ではなく、貧困家庭の子供がより高度な教育機会を得ることはなく、中間層から上位層だけがより恵まれた環境で学習することができる体制になってしまい、その結果、その層に属する人だけが大学卒や院卒といった比較的安泰の地位に到達する体制にすり替わってしまっているのだ。



近年、YouTuberやインフルエンサーなど、IT技術やサービスの多様化によって大金を手にする成金が増えたようにも感じる。しかし、成功する分母が増えたからといっても、所詮は数%程度である。

しかも、そのような新しい市場にも、一部学歴社会が根付いているようにも感じる。この点からも、学歴と収入には相関関係が存在し、学歴が高い人の方が生涯で見るとより多くのお金を手にしているように思う。
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