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富裕層のプライベートはどのような感じなのか?

ROSSO 2021.09.17

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近年、SNSなどの流行に伴い、富裕層と呼ばれる、いわゆるお金持ちのプライベートを誰でも覗き見ることができる時代になった。しかし、SNSなどで見る一部分が切り取られたプライベートをすべての富裕層がしているかと聞かれると甚だ疑問である。なぜなら、「富裕層」と一括りにしても、定義によっては大きな違いが出てくるからだ。



野村総合研究所の調査によると、2019年時点で日本には富裕層(純金融資産1億円以上5億円未満)が124万世帯存在しており、準富裕層(純金融資産5,000万円以上1億円未満)にもなると341万世帯も存在するのだ。一方で、超富裕層(純金融資産5億円以上)になると、その数は8.7万世帯と一気に少なくなる。

したがって、SNSに登場する方々が富裕層を謳っていても、具体的にどの層に属するかによっては、大衆の方から見たら富裕層、富裕層サイドから見たら単なる成金になってしまうのだ。富裕層のほとんどが、あのような煌びやかな生活を日々送っているのではないということをおわかりいただきたい。



それらを踏まえ、富裕層がどのようなプライベートを送っているかについてであるが、私が知る限り皆さん至って普通の生活をしている。個々人によっては、移動がすべて自家用車(またはタクシー)、買い物するなら大手百貨店など、「富裕層ならでは」ということがあるかもしれないが、その他の点で多くの方とプライベートが異なる点はないのではないかと思っている。

なぜ多くの人が「その人を富裕層と思うのか」というと、その多くが視覚的な部分から見受けられ、たとえば住んでいる地域やマンションがセレブ、乗ってくる車や身につけているものがブランド品、日々食べる物・場所が一流、実年齢と見た目がイコールではないなど、これらの要素を基にして、人はその人を富裕層と判断しているのだろうと思う。

しかし、富裕層になって感じることだが、日常的に使う物や行く場所がグレードアップする程度で、根本的に多くの方とプライベートに違いがあるようには感じない。私も同罪かもしれないが、日常的にしていることのため、すでに何が富裕層なのかわかっていないのかもしれない。



しかし、一部分を切り取ったプライベートなら豪華絢爛な生活スタイルをお見せすることが十分に可能だが、それを長い目で見ると、きっと皆さんと変わらない生活が待っていることだろうと思う。
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