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世界一幸福とされるデンマークのライフスタイル「ヒュッゲ」と日本のストレス社会

焔(Homura) 2021.09.10

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幸福度世界一の国デンマーク。首都コペンハーゲンが世界で住みやすい都市1位に選ばれるなど、世界中から注目されるのがそのライフスタイルです。 税金は物価が高い反面教育や医療など国民への補償が充実しているのがデンマークの特徴です。
北欧は過ごしやすい国が多く、個人的にもヨーロッパ旅行するときには「心の安らぎ」を得るた めにふらっと訪れてしまいます。
そんなデンマークの人たちが考えるライフスタイルで一番大切なことは「心の豊かさ」。その背 景にあるのが現地では「ヒュッゲ」と呼ばれる日常の過ごし方です。
デンマークと比較すると日本の幸福度は世界で46位、その背景にあるのは日本ならではのストレ ス社会だと考えています。ヒュッゲの特徴と日本人のメンタルケアについて考察してみました。

ワークライフバランスが整ったデンマーク

労働時間で見ると世界で3番目に少ないのがデンマークです。週休2日で1日の勤務時間は7時間 がごく一般的。所定就業時間については日本とそれほど変わりはないのですが、一番の大きな違 いは「残業しない」という点です。
また男女平等度でも世界5位のデンマークでは男性の育児休暇制度もなんと34週間、とっても充 実していますね。

夏休みなども平均的に3週間は取れるからこそワークライフバランスをこれだけ整えることがで きるのだと思います。

デンマーク独自の言葉で表されるヒュッゲ


そんなデンマークでのライフスタイルの象徴といえば「ヒュッゲ」です。デンマークに住む友人 に聞いたところ詳しい定義はないそうですがざっくり言うと「日常の心地よい時間や空間」を大 切にする生き方、そんな意味のようです。
またこのヒュッゲは2016年にはコリンズ英和辞典で話題になった単語トップ10に選ばれたこと もあり、欧米の富裕層などからも大きな注目を浴びました。
TwitterやインスタなどSNSでハッシュタグを入れて「ヒュッゲ」で検索すると、デンマークのラ イフスタイルが伝わってくるようなほっこりした画像がたくさんヒットします。
言葉や文字ではなかなか説明するのが難しい言葉ですが、たくさんのヒュッゲ画像見れば何とな くイメージできると思います。
SNSにあふれる画像を見ていて感じ取れるのは「何でない心地よさ」です。
・温かいコーヒーを飲みながら、大好きな本を読む時間
・かわいい愛犬の寝顔を眺めながら、くつろぐ時間
・キレイな夕日に心が和んなごんだ瞬間
こんな瞬間や時間も全てヒュッゲです。
こんな瞬間を幸せだと感じるデンマークのライフスタイルが心から癒される理由が分かる気がし ます。

日本では難しい残業ゼロとメンタルケアの両立

では私たちが暮らす日本はどうでしょうか?もちろん会社によって異なるとは思いますがそれで も無駄な残業をしてしまう習慣から抜けられないのが私たち日本人です。
企業が「残業ゼロ」を掲げても私達真面目な日本人は自主的に仕事を家に持ち帰ったりしてしま いがちです。
このような日常の繰り返しが仕事へのモチベーションを下げてしまったりしますので、結果とし て定時までなんとなく過ごしてしまう…そんな悪循環が起こってしまいます。

日本はストレスと緊張感の国~巻き込まれないためのメンタルケア

なかなかストレスフリーにはならない日本での日常生活ですが、自覚症状がある方はまだいいか もしれません。実は私のような心理カウンセラー/セラピストが一番心配しているのは「ストレ ス予備軍」の方です。

その中でも一番危険なのが「私は頑張れるから大丈夫」と思っている、働き盛りの女性かもしれ ません。

休みの日はちゃんとリラックスタイムを作って、自分では休んでいるつもりでも…実は脳は全く 休んでいません。

働き過ぎの日本人ですが…月数百時間などの労働をしてしまえば、人間の思考能力は限りなくゼ ロになってしまいます。一種のトランス状態とも言えます。デンマークと比べると「あり得ない 」現実が日本には存在します。

真面目すぎる私たち日本人は「切り替え」がヘタな人種なのかもしれません。不器用なまでに自 分を犠牲にしてしまう、その代償として日々ストレスまみれのライフスタイルが習慣づいてしま います。
日本でもデンマークのようなメンタルに優しいヒュッゲが浸透していくようになればと心から思 っています。
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