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遊園地

ANNE 2021.08.03

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ここ数十年で随分数が減ってしまった遊園地。子供の数は確かに減っているが、そもそも娯楽が多様化し、遊園地自体の需要が減ってしまっているのはないだろうか。初めはそう思っていたが、実態を見てみたら、そう単純ではないことに気づいた。


確かに向ヶ丘遊園や昨年閉園したとしまえんなど、遊園地の数は90年代をピークに減ってしまっている。
かつてとしまえんはかなり並ばないとアトラクションに乗れなかったが、ここ数年はそれほど待たずにスムーズに乗れることも多くなった実態を考えると訪問者数も減っているのは容易に想像できる。
しかし一方で、ディズニーランド(TDL)やユニバーサルスタジオ(USJ)は拡張を続けるなど、益々賑わいを見せている。お店で言うと、個人商店が衰退していき、 ショッピングモールやアマゾンのような総合型が席巻している状況と共通する部分も多い。単にアトラクションを提供する中小型の遊園地から、乗り物、キャラクター、食事、ショッピングなど総合的に楽しめるTDLやUSJに軍配が上がったのではないだろうか。同様に一つのテーマのテーマパークでは物足りず、複数のテーマを扱う総合型が人気なのも同じ理由であろう。そしてTDLやUSJの強みは、単に園内が楽しい空間であるだけでなく、行く前から本や映画などですでに熟知しているキャラクターで溢れているため、そのワクワクに既に触れている状態で馴染みのキャラクターに会いに行くわけだから、初めからテンションが違うわけである。
つまり、遊園地に行ってから楽しむのが面で楽しむ世界なら、TDLやUSJは立体で楽しむ3次元の世界というくらいの違いである。



海外のテーマパーク事情も少し調べてみたが、日本の状況と大きな差異はなく、総合型が上位を占めているものの、地域による違いもあった。
北米ではディズニーランドとユニバーサルスタジオの圧勝であった。一方欧州では、入場者数ではディズニーがトップであるものの、レゴランドやマダムタッソーなど単一テーマ型もそれなりに上位 にランキングされていた。それでも欧州ではTDLの入場者数を超えるテーマパークはなく、世界的に見てもTDLを超えるのはフロリダとカリフォルニアのディズニーだけである。

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