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富裕層は飛行機に乗る際いつもファーストクラスを使うのか?

ROSSO 2021.07.02

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飛行機に登場する際、「ファーストクラス」はどういった人たちが利用しているのだろうと思ったことがある方は少なくないだろう。そして、「富裕層の人は飛行機を利用する際に、毎度ファーストクラスを利用しているのではないか?」とお考えの方もいることだろう。

結論から申し上げると、旅行や出張のたびに、毎回ファーストクラスを利用する富裕層はいないだろう。仮にいるとするのであれば、機内の時間をより有効活用したいという名目か、または飛行機のファーストクラスに乗ることをステータスに感じている富裕層くらいなのではないかと私は思う。

SNSやメディアなどの喧伝により、多くの富裕層は何をするにもお金に糸目をつけず、豪快に買い物するイメージが定着しつつあるかもしれない。しかし、それはメディアの演出であり、出ている”富裕層”のレベルも正直なところたいしたことがないというのが常である。



そもそも、SNSやメディアで知名度を得るために大枚をはたくことが最善とは言えないし、すでに富裕層は大金を所有しているため、改めて新たなフィールドで人気を得る必要もない。



これを“新富裕層”の台頭や時代の潮流と言えば聞こえは良いかもしれないが、私が見てきた”富裕層”にカテゴライズされる方々は、表立って活動するというよりはひっそりと愚直に暮らしている。



では、なぜ富裕層はお金があるにもかかわらず、毎回ファーストクラスを利用しないのか?それは、ファーストクラスはコストパフォーマンスにおいてビジネスクラスに劣るからである。



一般的に、ビジネスクラスとファーストクラスの価格は、平均して2倍から3倍程度の開きがある。しかし、ビジネスクラスとファーストクラスのサービスのレベルや料理の品質、座席の広さなどを比較すると、料金差である2倍から3倍の差に見合う価値が伴っていないのだ。



また、富裕層の多くは価値に対する評価が厳しかったり、コストパフォーマンスに敏感な人間ばかりだったりする。私の知人の中には、稀少価値や普遍的価値を有する物(時計や絵画、不動産など)には数百万円、多いときで数億円の金額を一括で購入するなど、惜しみなく金を出すにも関わらず、日常的に使うものに関しては数百円さえも惜しむという猛者までいる。



それくらいシビアに価値を測る富裕層にとっては、ファーストクラスに対する価値は合理的ではなく、より価格と価値が合致するビジネスクラスを選択することが多いのだ。

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