Blog
Blog

オートバイの魅力

Shirotaromaru 2021.07.26

Pocket



オートバイ。それは風を切って走る爽快感だったり、マシンとの一体感だったり、他のビークルでは味わえない楽しさが詰まった乗り物だ。
子育てが一段落し、金銭的・時間的に余裕が出た40~50代になって再びバイクに乗る「リターン・ライダー」や、新たな趣味の1つとしてオートバイを選ぶ「シニア・ライダー」がここ最近増える傾向にある。
そしてこのコロナ禍の中、密を避けられる移動手段として、またアウトドアレジャーとしても楽しめることで様々な世代からの注目が集まっている。

AT車、EV車の登場

オートバイに乗るための免許の種類が増えているのはご存知だろうか。従来の排気量別の区分に、 AT(オートマチック・トランスミッション)での区分が加わったためだ。
排気量50ccまでの原付免許、125cc以下の小型二輪・AT限定小型二輪、400cc以下の普通二輪・AT限定普通二輪、 そして400cc超の大型二輪とAT限定大型二輪という7区分だ。
AT車は今のところスクータータイプばかりだが、MT車で必要だったクラッチ操作によるギアチェンジが不要になった分、操作面でのハードルが下がり、 オートバイに憧れるものの諦めていたような女性やシニア層ユーザーの参入に繋がっているようだ。
また、ここ数年国内外で電動バイク(EV)の開発も進んでいる。自転車からステップアップしたいライトユーザー向けの製品から、本格的なライディングが楽しめるものまで登場している。
2020年12月に発売した米ハーレー・ダビットソン初のEVバイク「ライブワイヤー」は世界中で大きな話題を集め、1車種としてだけでなく1ブランドとして独立し、 今後も新たな電動モデルを発表していくと公表している。

誰でも楽しめる運転講習

ブランクがあるリターン・ライダーや、運転に自信のない初心者ライダー、そしてシニア・ライダー向けに、バイクメーカーや教習所などがライディング講習を開いている。
元熟練ライダーだったとしても、どんどん高くなるオートバイの性能やパワーに対し、視力やとっさの判断力、筋力は年齢とともに衰えていく。
オートバイの魅力の一つでもあるが、ライダーはその身体がむき出しのため常に危険と隣り合わせだ。若い頃と同じようにバイクを扱えるかどうかなど、 オートバイを安全に楽しむために今の運転技術をしっかり確認しておきたい。
また本物のサーキットを走行しながら運転技術の向上を目指しつつ、交通安全やバイクの魅力を一緒に学ぶことができる親子講習も開催されており、 世代を超えて一緒に楽しめるイベントとしても人気が高まっている。



人気のバイクは?

「あのバイクに乗りたいから免許を取る」というライダーは少なくないはずだ。
東洋経済社の報道によると、2021年4月の小型二輪車(251cc~)の新規登録台数のうち、約25%を輸入車が占めているという。
同月の4輪輸入車比率 約9%と比較しても輸入二輪車の人気の高さがうかがえる。
輸入バイクと言うと米ハーレー・ダビッドソンを思い浮かべるだろうか。しかし最近は排気量毎に幅広いラインナップを揃える独BMWの人気が伸びており、 伊ドゥカティに代わり英トライアンフが人気上位に食い込むなど、シニア・ライダーの増加による嗜好変化や乗りやすさを重視したマシン選びにマッチするバイクを提供できるメーカーが人気を博しているようだ。
国産では、HONDA CB Super Four、Kawasaki Z、Suzuki KATANAシリーズなどの大型車も根強い人気を誇る。体力的な問題や、 扱いの気軽さなどから車検の必要がなく乾燥重量の軽い400ccまでの中型バイクや、600~900ccのクラスにも人気モデルがたくさん存在しており、人気中古車の価格は下がるどころか高騰している。

安全性や利便性の向上

オートバイを運転するに際し、一番の心配は安全に関することだろう。
日本では新型車は2018年10月から、継続販売車は2021年10月からABS/CBS機能の装備が義務化された。
急ブレーキをかけた際や、濡れて滑りやすい路面でブレーキをかけた時などに車輪がロックするのを防げるようになり、二輪ライダーにつきものの転倒リスクを大幅に減らせる心強い仕様となっている。
大型車に電動補助輪を装着して立ちゴケ(停車中にバイクを倒してしまうこと)を防ぐという方法などもあるが、自分の運転技術や運転環境に見合ったバイクを見つけることが安全性を高める一番の方法だ。
購入前の試乗はもちろんのこと、「Honda GO」のようなレンタルバイクを利用して乗り心地を一定期間じっくり試してみてもよいだろう。

ひと昔前は自動車に比べ非常に不便だった点も解消されつつある。
スマートフォンを取り付けるホルダーはもちろん、バイク専用のナビゲーション・システムも登場し、ヘルメットに装着するインカムを利用すれば複数の仲間とスムーズに会話することも可能になった。

全国軽自動車協会連合会が発表した、原付を除く126cc以上のオートバイの2020年度新車販売台数は前年度比14.9%増、12年ぶりの14万台超えとなった。
しかしその反面、オートバイによる交通事故が増加しているのもまた事実である。
ヘルメットやプロテクターなどで身を守ることはもとより、交通ルールを順守するなど新米ライダーもベテラン・ライダーも今一度基本に立ち返り、 安全のための心得をしっかり胸に刻んで楽しいバイクライフを送っていただきたい。

Pocket