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富裕層でも食は質素?「イギリス料理は不味い」と言われていますが

焔(Homura) 2021.07.06

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何十年も前から言われていることですので耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか?

英語が生まれた国でもあり「食事が不味い」ことでも有名なイギリスです。数年前にロンドンに住む富裕層の友人を訪れた際、一週間ほど家庭料理を味わうことになりました。

その後はホテルに滞在して一か月近くロンドンで色々食べ歩いた結果、筆者なりの結論を出したわけですが、イギリス料理がまずいと言われる理由は二つだと思いました。

・限られた料理の無限ループ
・そもそも出しや塩味と言う味付けが欠けている

同じ英語圏であるアメリカ料理も似たようなものかもしれませんが、ドーバー海峡を渡ったフランスから広がるヨーロッパには食事が美味しい国が目白押しです。

イギリスの文化や音楽など、ロンドンに滞在していて楽しめることはたくさんありますが食事だけに関しては残念としか言いようがありません。

日本でおなじみFish&Chips(フィッシュ・アンド・チップス)

イギリス料理で一番気になったのはやはり味付けの薄さです。多くの料理に共通して言えることですがイギリス料理でかけているのは二つの味付け、だしと塩。

例えば揚げた魚を食べる時には日本ならさっと茹でて、魚の味が抜けないように食べます。ではイギリスでの調理方法はと言いますと「魚がクタクタになってだしが抜けるまで」茹でてしまいます。

もうその状態で味はスカスカなんですが、それを揚げたものが日本でも有名なフィッシュ・アンド・チップスとなります。

同じようにブロッコリーなどの野菜も色が抜けるまでくたくたに茹でられてしまいます。そしてパスタも同様、フォークだけで切れるまで柔らかく茹でるのがイギリス流。

もちろんテーブルには塩がありますので好きに味付けをすればいいんですが、食材本来の味は楽しみたいものです。

限られた料理が毎週繰り返される食卓事情

実はイギリスでの食事には金曜日と日曜日に決められたルーティンが存在します。宗教的な背景もありますが金曜日は肉を控えてフィッシュ・アンド・チップス、そして日曜日の昼はローストビーフを食べる習慣があります。

またそもそもメニュー数が少ないイギリス料理ですので、「日替わり」ではありますが結果として毎週同じ食事がほぼ無限にループするのも特徴です。

もちろんイギリスでもロンドンなど都市部ではいろんな国の料理を食べることもできます。例えば中華やタイ、インド料理などが中心でしょうか?ただほとんどの場合はテイクアウトか冷凍したものを家庭で食べることになります。

筆者が最後にロンドンを訪れたのが2018年の春でしたが、イギリスではこの時期になると「レント(Lent)」という悲しい期間がやってきます。

レントはキリストが断食をした40日間のことを指しますが、この期間は好きなものを一つ諦めると言うのがイギリス流。

そういえば2017年にイギリスの首相は「ポテトチップス」を諦めたそうですが、なんとなく微笑ましいエピソードでもありますね。

このレントは何も食べ物である必要はありませんが、2017年のレントで諦められたもの第3位がなんとTwitterでした。

内装と家賃が高いロンドンの一流レストランの日本食

もちろんローカルフードに限らず、ミシュランに載っているようなレストランに行けば美味しいものを食べることは出来ます。ただし必ずしも流行っている店=美味しいレストランではありません。

内装や食事を提供する際の演出にこだわるレストランが多いのも、イギリスにおける高級レストランの特徴でしょう。

とある名店に友人夫妻と行った時の話ですが、食べ物の味よりもスペクタクルなショー的な要素にこだわった日本食を楽しませていただきました。

この時のコースは一人当たりだいたい15万円くらいでしたが、たとえミシュラン四つ星でも必ずしも美味しいいとは限りません。

食文化に関しては日本と大きな違いがあるイギリスです。
それでもイギリスで過ごす時にはイギリス流で、をお勧めしたいと思います。
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