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上海で感じた麗しい時間と空気感

NOVA ERA 2021.07.07

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私は今、以前、香港のビジネスマンが好んで来ていた、大正ロマン風レトロカフェにいます。 今日は、私が上海に旅行した時のお話をします。

私が上海を訪れたのは今から18年前、ちょうど上海市が観光に重点をおき始めた時で、随分、治安も良くなった時です。 当時、通っていた中国語スクールの夏休みに行われた1週間上海旅行に参加したのです。

宿泊するところは、夏休みで空いているドミトリーの客室でした。個室でバスタブもあり、朝食も美味しく、とても快適な宿泊でした。 初級の日程は、午前中は講義形式のレッスン、午後からは引率の先生に連れられてグループで観光しました。 夕食は、初級中級上級が合流し、上海出身で以前こちらの中国語スクールで講師をしていた先生お勧めのチャイニーズレストランでお食事しました。

上海の空気は独特で、それが上海を雰囲気のある都市にしている、と思いました。 夜明けに外を見ると、今日も良い一日が始まるよ、と、朝日は満面の笑みで異国からの旅人を迎えてくれているかのようでした。 きわめて前向きで希望を失わない上海のエネルギーを、朝日から感じました。 早朝は、龍井茶で始まる静かなひとときでした。

夜に自分の部屋に戻ると、温かいジャスミンティーを飲んでいました。 夜の上海の空気は、朝よりしっとりとしていました。 今日、上海で良い時間を過ごせたことを感謝し、自分が良き旅行者であったかを反省していました。 上海の夜は、ジャスミンティーの甘い香りとしっとりした空気感が相まって、ラジオから流れる、ゆったりとした二胡の音楽とともに、幻想的な小夜でした。

よく、品物より経験が宝になる、と言います。 確かに、遥か昔の上海旅行で、何をお土産に買ったかを覚えていませんが、上海で感じた麗しい時間と空気感は、しっかり覚えています。
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