豪華なクルーザーチャーターで安全な自主隔離を目指すアメリカの超富裕層
焔(Homura) 2021.05.25
世界中で広がるパンデミックの中アメリカの超富裕層にはどのようなライフスタイルの変化があったのでしょうか?
ニューヨークのような感染の中心地を脱出してより人口密度の低い別荘へ避難する富裕層も多くなってきています。 気候が良いフロリダなどはその中でも人気が高い地域です。
そんな中最近特に注目を浴びているのが大型のクルーザーを長期間チャーターする海上生活です。
パンデミックを避けるために富裕層が安全に「自主隔離」できることもあり、このところその需要は一気に高まってきています。
クルーザーといっても大型であれば全長70メートルを超え、そのチャーター料は毎週1億円以上にもなります。
つい先日もForbesにクルーザーチャーターを扱う会社のインタビュー記事が掲載されていましたが、その内容が興味的でした。
一番人気の週100万ドルのクルーザー
この世界的なパンデミックの中クルーザーのチャーターを扱うBurgess社におけるサービスの需要が跳ね上がっているといいます。その背景にあるものは「自主隔離」を行いながら、世界旅行を家族で楽しめるクルーザーでの生活が付加価値を生み出しているところにあります。
超富裕層に人気の高いのは一週間でチャーター費用が100万ドル(1億円)を超えるクルーザーです。
多くの富裕層がそんな高額のクルーザーを数ヶ月間にわたってチャーター契約をしているようです。
全長70メートル 級のクルーザーを長期間チャーターする家族も少なくありません。
私自身ここまで大型のクルーザーは体験したことがありませんが、陸上以上に快適な生活が遅れることは間違いないと思います。
確かに生活基盤を海上に移してクルーザーで移動するというのは、パンデミックに対する対策としてはこれ以上ない安全なものだと言える かもしれませんね。
高まるプライベートジェットやヘリの需要
パンデミックによって多くの観光業は打撃を受けていますが、必ずしも業界全体が苦しんでいるわけではありません。航空業界やホテル業界が苦しむ中、プライベートジェットやプライベートヘリの需要は一気に急増してきていると言います。
子供の教育のためにプライベートジェットに教師を直接同乗させたり、あるいは同行する両親はシェフによるクッキングのレッスンを受けたりして移動時間すらも楽しんでいるようです。
そんなプライベートジェット人気の行き先はアラスカや太平洋の島々など、他人との距離を保ちながら現地での滞在を楽しめるような目的地に人気が集まっています。
アメリカでプライベートジェットを販売するNetJets社などでは顧客である超富裕層が商業空港を避けて簡単に移動できるように、他企業との連携を積極的に図っています。
アメリカの超富裕層がクルーザーでの旅行を選ぶ理由
今豪華クルーザーに人気が 集まる一番大きな理由は、世界中のほとんどの港ではプライベートな船舶であればほとんどの国で入港の制限はないところにあります。大型の豪華クルーズ船の場合とは異なり、プライベートクルーザーやヨットなど私的な船舶向けのマリーナは利用することが可能です。
現在のパンデミックの中求められるものは衛生環境を徹底的に管理するということです。
その点豪華客船とは異なりプライベートクルーザーであれば、衛生面での管理が難しくない上に、海上で監視を受けることもありません。
衛生管理を徹底するプライベートクルーザーの安全性
このような豪華クルーザーは船舶が返却されて次の顧客に貸し出す前に徹底的な清掃が行われます。またクルーザーによっては、少しでも病原となりうる要因を取り除くために特殊フィルターがついたエアコンを装備するなど、衛生面での管理は徹底しています。
またクルーザーチャーターの場合マリーナで乗船する人と清掃チームなどが接触することはありません。
一般的な豪華客船の場合ですとどうしてもターミナルで密な状況は避けられませんので、それと比較しても「徹底した安全」をオファーするプライベートクルーザーは安全性が現在の需要を生み出しているのでしょう。
このような条件もあり、公衆衛生に関して世界的なパンデミックの中でも豪華クルーザーのチャーターについては需要が増え続けています。