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国によって温度差のあるワクチンパスポートと自由な海外旅行の近未来

焔(Homura) 2021.05.15

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最近よく耳にする「ワクチンパスポート」ですが、積極的な導入を目指すイギリスやEUとは逆にアメリカは政府ベースではワクチンパスポート制度を導入しないと発表しました。

個人的にはアメリカ方面への旅行を中心に楽しんでいますので、ちょっと期待していたので残念ですが…それでも東南アジアのリゾート旅行では使えるようになるかもしれませんね。

世界中で議論の広がっているワクチンパスポートいろいろ気になりますので現状を調べてみました。

アメリカ政府がワクチンパスポートを導入しない理由は?

2021年4月6日にホワイトハウスは新型コロナウイルスのワクチン接種証明書を連邦政府レベルでは導入しないとの公式発表がありましたね。

国民のプライバシーと人権を守る、という理由からこの結論に達したようです。

感染者数が世界で一番多いアメリカですが、個人情報の扱いに関しては特に管理が厳しい国でもあります。

ホワイトハウスの報道官による発表はいかにもアメリカらしいシンプルなものでした。
「 アメリカ連邦政府は個人のプライバシーや権利が守られるべきだと言うシンプルな考えを持っている」とのコメントでした。

ただこれは連邦政府としての考えですので、 州単位ではまた話が変わってきます。例えばハワイなどでは旅行する際にワクチンパスポートを発行することが検討されているようです。

それでは他の国ではこのワクチンパスポート、どのような展開を見せているのでしょうか?

積極的なシンガポールのワクチンパスポート計画

先日シンガポールに移住した友人と話をしていてこのワクチンパスポートの話になったのですが、年内には現地に住んでいる日本人も含め全員がワクチン接種できるように準備が進んでいるとのこと。

2月の24日には シンガポールの首相がすでにワクチン接種で先行している複数の国とワクチンパスポートについて議論をしているとの発表があったようです。

またイスラエルではすでにデジタルパスポートアプリが使用されています。これは「 グリーン・ パスポート」と呼ばれておりイスラエル政府では予防接種が完了した人全てにこのデジタル証明書を発行しています。

イギリスではすでに大型イベントが可能なCOVIDパスポートが試験運用

イングランドといえばサッカー好きな国民性で知られています。私自身イギリスでサッカー観戦の経験はありませんが、 5月にはFAカップの決戦が行われる予定です。

そのタイミングに合わせたのかどうかはわかりませんが、このCOVIDパスポート(COVIDステータス証明書)はワクチン接種完了者及び検査で陰性が証明された人、そしてすぐに抗体を保有している人などが登録するシステムになっているようです。

現在イギリスではスポーツや音楽などの大規模なイベント解禁に向けて様々な準備が進められています。
ただこのワクチンパスポートはあくまで「一時的な措置」だとされています。
またEUでは共同のワクチンパスポート開発が積極的に行われていますので、6月頃までにはこのパスポートが稼働状態になることが期待されています。

まだまだ統一されないワクチン摂取のデジタル証明書

世界の航空会社290社が加盟しているIATAでも「IATAトラベルアプリ」計画が進んでいるようです。

このアプリのシステムでは国レベルで指定された医療機関でのワクチン接種情報を共有することができるようになります。

WHOでもデジタルワクチンパスポートの基準を定める証明書の作成に取り掛かっています。

ヨーロッパではどんどん進むワクチンパスポート議論ですが、国ごとあるいは航空会社ごとに安全を証明する方法をまだまだ統一できていないようです。

個人的に期待しているのは「IATAトラベルアプリ」です。

航空機の移動の際には隔離されることもなく入国滞在ができるかどうかをチェックするような計画も進んでいます。

もう1年以上も自由な旅行ができない状況が続いていますので、たとえ隔離期間があったとしてもタイのプーケットへの旅行を計画している筆者です。

このワクチンパスポートで国同士の調整がスムーズに進んでくれることを期待しています。

まだまだ一部の国では「紙ベース」の証明書が必要とされていますが、早い段階でのデジタル化を期待しています。

近い将来気軽にいろんな国を訪れることができるようになる日が来ることを…心から祈っております。
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