最新ウェアラブル端末の便利機能
Shirotaromaru 2021.04.30
携帯電話やタブレット端末の普及により、人々の行動はますます自由になりつつある。いつでも人とつながることができるし、どこでも仕事ができる。
カーナビ代わりに経路を調べたり、テレビのようにニュースや動画を楽しめたりとマルチな機能を携える携帯端末は今や私たちの必須アイテムとなった。
そんな便利な携帯端末を更に進化させたものが、スマートウォッチをはじめとするウェアラブル端末だ。ICT(Information and Community Technology)= 情報通信技術を活用して人とモノ・サービスをつなげる動きは世界的に広まっている。
今回はICTの代表とも言えるウェアラブル端末の便利な機能について紹介させていただきたい。
ウェアラブル端末とは
ウェアラブル端末とは、その名の表すとおり「身に着けられる=ウェアラブル」な情報端末のことだ。コンピューターの小型化・軽量化が進み、腕時計やゴーグル形のデバイスが続々と登場している。スマートフォンと連携させることで、さまざまな機能をより手軽に活用できると話題を集めている。腕時計型のスマートウォッチ
2021年3月時点で市場規模が最大のウェアラブル端末は、米アップル社のアップルウォッチをはじめとする腕時計型の「スマートウォッチ」だ。製品ごとに違いはあるものの、スマートウォッチに備わる便利な機能をいくつかご紹介しよう。
メールや通話の送受信機能
メールなどの受信を振動やサウンドで通知するだけでなく、メッセージを送信することも可能だ。あらかじめ登録されている定型文や絵文字を利用してもいいし、オリジナルの文章を作成することもできる。音声入力を利用して長文を簡単に作成できるものや、音声に加えてビデオ通話が可能なものも人気を集めている。
電子決済機能
スマートフォンや財布を出さずとも、腕をかざすだけで支払いができる。通常の買い物ではもちろん、ジョギングの途中で飲み物を購入する時などにも大変便利だ。Suicaやpasmoなどを紐付ければ駅の改札をスピーディーに通ることもできる。
現在利用が可能な電子マネーの種類はやや少ないため、今後の拡大が期待されている。
スポーツでのサポート機能
搭載されたGPS機能によりジョギングの走行距離やルート・スピードなどを記録して離れた所にいるメンバーと競い合ったりすることもできる。またゴルフプレイヤー向けの機能も充実しており、スコアの管理をはじめ、コース内での位置をとらえてピンまでの正確な残りヤードを表示したり、適切なクラブ選択のサポートを行ったりするアプリが利用可能だ。消費カロリーの自動計算システムも、健康を気遣う世代に嬉しい機能となっている。
ヘルスサポート機能
新型コロナウイルスの感染拡大で、体調管理はこれまで以上に重要となった。多くのスマートウォッチには心拍数や血圧などを測る機能が搭載されており、睡眠の質やストレスレベルをチェックする機能や、コロナ以降に注目されるようになった血中酸素濃度を測る機能を備えたものも登場した。スマートウォッチは日頃の健康管理の手軽なツールとしても存在感を増している。
子ども向けのスマートウォッチも登場
安全のためにGPS機能のついた子ども向けスマートウォッチを持たせる家庭も増えているようだ。子ども向けとは言えカメラやゲーム、ミュージックプレイヤーなど大人顔負けの多機能なデバイスが揃っている。通話できる相手を保護者などに制限することも可能で、SOS発信ボタンや着信状態でなくても子どもの音声を拾えるなどの子どもを守るセーフティ機能が豊富に搭載されているものが人気を集めている。
眼鏡型のスマートグラス
スマートウォッチに次いで話題になっているのは、AR=Augmented Reality(拡張現実)が体感できるデバイスとして注目を集める眼鏡型の「スマートグラス」だ。移動中での地図の確認や、料理中のレシピのチェック、またはリアルタイム翻訳の字幕表示など、ハンズフリーでさまざまな操作を行えることが一番の利点だろう。
映像の拡大表示ができるディスプレイ搭載モデルなら、臨場感あふれる迫力満点の動画鑑賞が楽しめるし、水泳用の「スマートゴーグル」はタイムや距離などをリアルタイムで表示できるためトップレベルの水泳選手たちが愛用しているそうだ。
製品マニュアルを見ながら作業を行うことができたり、手術中に写真や動画を撮影したりすることができるなど、スマートグラスは産業や医療の分野でも広く活用され始めている。
インプランタブルデバイス
コンピューターの小型化・軽量化、そして無線通信技術の進化が生み出したさまざまなウェアラブル端末。より身に着けやすく、より操作性の高いものの開発が続いているが実はもう一歩先を行く製品が既に生み出されている。スウェーデンで利用されている「インプランタブルデバイス(Implantable Device)」と呼ばれる、チップや機器を人体に「埋め込む」タイプのものだ。家や車の鍵の開閉から、オフィスの入退室管理、また鉄道の乗車券としての利用などが可能なのだそうだ。
また米国では服薬を忘れた際に身体の中から刺激を送って知らせるような「飲み込む」タイプの「デジタルメディシン」も開発されているという。
ICTが社会にもたらすインパクトはとても大きく、インターネットやデジタル機器抜きでは生活が成り立たなくなったと言っても過言ではないだろう。
デジタルデバイスは急速に進化し続けている。手をかざすだけ、視線を動かすだけでさまざまなモノを自由自在に操れる未来はすぐそこまで来ているようだ。
ひとまずは最新のウェアラブル端末で、少し先の未来を体感してみてはいかがだろうか。