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健康な体を保つ世界最古の伝統医学「アーユルヴェーダ」とその実践方法とは?

焔(Homura) 2021.03.12

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インドは文化面意外でも多くの人を魅了する不思議な国です。食事や健康に関して学べることも多く、筆者が最近始めたヨガもインド発祥の健康法です。

また5000年以上の歴史を持つ世界最古の伝統医学と呼ばれる「アーユルヴェーダ」もインドをで生まれた実践的な生活健康法でもあります。

実は昨年、インド旅行と現地でのアーユルヴェーダ体験を予定していましたがこのパンデミックの中、実現は断念せざるを得なくなってしまいました。

あまり聞かない「アーユルヴェーダ」ですが、どのような健康法なのか書いてみたいと思います。

アーユルヴェーダとは?

アーユルヴェーダ(Ayurveda)とは、インド・スリランカで生まれた世界最古の伝統医学のこと。5000年以上の歴史を持ち、世界3大医学の1つとして数えられます。

古い医学でありながら、非常に実践的。ただし西洋医学のように病気を治療するというよりは、元々の健康や長寿を目指す予防医学としての色が強く見られます。

そんなアーユルヴェーダがどのような理論において成り立っているのか見てみましょう。

体は「ドーシャ」と呼ばれるエネルギーで構成される


アーユルヴェーダを理解する上で最も基礎となるのは、人の体は自然エネルギー「ドーシャ」で構成されているという考え方です。

ドーシャには次の3種があります。
・ヴァータ(風)
・ピッタ(火)
・カパ(水)

アーユルヴェーダにおいては、これら3種エネルギーのバランスが重要になります。人の体を構成する3つのドーシャは通常バランスが取れているものですが、季節や心身の変化、個人の性質によって微妙に変わるものでもあり、これが著しく乱れることで健康を損なうと考えられているのです。

つまり体調に不安を感じたら、まずはドーシャのバランスを診ること。そしてそのバランスを整えるように処置を行なってゆくことになります。

処置の例として、「アヴィヤンガ」と呼ばれるものがあります。これはオイルマッサージの一種で、過剰になっている種類のドーシャを溶かすことでバランスを整えるという思想の元に行なわれます。
(その他、食事療法やヨガなどがあります)

アーユルヴェーダにおける食事療法の例

アーユルヴェーダにおいて重要となる3種のドーシャと食事療法について、もう少し詳しく見てみましょう。

人の体は3つのドーシャの内、どれか1つに偏っていることがままあります。そして食べ物にもドーシャと偏りの性質があります。

つまり自分の体に合った食べ物を食べることで、体内のドーシャのバランスが取れて、健康になれるということ――これがアーユルヴェーダにおける食事療法の考え方です。

こう聞くとオカルトチックで難しそうに感じられるかもしれませんが、実際には意外と合理的であり、難しくありません。以下で実践例を見てみましょう。

ヴァータ(風)が優位な人の食事

ヴァータ(風)が優位な人は、体内の空気が滞っており、代謝が落ちて便秘などになりやすくなります。

食事では消化しやすいものを摂ること。また体が乾燥しやすく冷えやすいため、温かいものを摂るようにします。特に生野菜は健康に良いかと思いきや、体を冷やす作用があるためヴァータ体質の人には向いていません。オリーブオイルなどを摂るようにします。

ピッタ(火)が優位な人の食事

ピッタ(火)が優位な人は食欲旺盛で、特に辛いもの、塩気の強いもの、油っぽいものを食べ過ぎる傾向にあります。

体に熱を持ちやすいため、冷やす作用のある生野菜や果物を摂ることになります。特に夏場はピッタが過剰になって体調を崩しやすいため気を付けたい季節です。

カパ(水)が優位な人の食事

カパ(水)が優位な人はむくみなどが起きやすく、代謝が落ちているせいで体に良い食べ物を摂っても影響を受けにくい人です。

そのため食事では特に代謝を活性化させることを重視します。苦味や渋味、辛味のあるものを重点的に、調理の時も火を通したものを摂ります。

アーユルヴェーダの現実的な実践方法とは

ここまでアーユルヴェーダの簡単な理論についてご説明してきました。

しかし自分のドーシャがどれに偏っているのかなんて分かりませんし、食事療法ぐらいまでなら何とかできてもマッサージなど他の方法は個人では難しいでしょう。

アーユルヴェーダを“本格的”に実践するには、インドやスリランカなどにある「アーユルヴェーダホテル」に行きます。

ホテルではまずドクターの診断から始まって、宿泊しながらマッサージや食事などさまざまな処置を体験することができます。

予約はネットでできるなど、事務的な部分は通常のホテルとさほど変わりません。ただしアーユルヴェーダの効果を実感するには、最低でも10日間は必要と言われています。

何日も海外に滞在していられないという方は、もっと簡単な実践方法として日本各地にあるアーユルヴェーダ店に行くと良いでしょう。

都心部を中心にアーユルヴェーダの理論に基づいたレストランやカフェ、マッサージ、スパなどが点在しており、『本格的に』とは行きませんが手軽に体験することができます。

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