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実は凄い!ホンダが発表した自動車のレベル3自動運転システムとは?

焔(Homura) 2021.02.24

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車の運転そのものが好きではない筆者が以前から注目していたのが「自動運転システム」です。アメリカなどでは車のない生活はそもそも考えられませんし、現実問題として車がなければ生活そのものが成立しない社会でもあります。

日本では(特に都市部)電車などの交通機関が充実していることもあり、私自身まず運転することはありません。そんななか昨年末にホンダがレベル3の自動運転技術を搭載したモデルの販売を発表しました。

「ついに!」ともいえる技術の進歩ですね。何がそんなにすごいのか、レベル3の自動運転について書いてみたいと思います。

個人的には「買ってもいいかも」と考えています。

ホンダからレベル3自動運転を搭載したモデルが登場する

世界中の自動車メーカーが、自動運転技術の開発を進めています。

2020年11月、ホンダが自動運転レベル3型式指定を国土交通省(以下、国交省)から取得したと発表し、「ホンダ・レジェンド」に自動運転機能を搭載したモデルが登場することに。

自動運転と言えばテスラなどもよく広告されていて有名ですが、あちらはレベル2の範疇に過ぎません。ホンダのレベル3型は、市販では世界初となります。

自動運転の「レベル」とは?

それでは自動運転におけるホンダのレベル3とそれ以外の違いは何でしょうか? 国交省によると、自動運転のレベル分けは1~5の5段階に分けられています。

レベル1:運転支援
車両の前後左右いずれかの制御を行なう。
(自動で止まる、前の車両に付いて走る、車線からはみ出さない、など)

レベル2:①レベル1の組み合わせ、②特定条件下での自動運転機能
ごく限られた条件でのみ、自動運転を行なう。
(高速道路で遅い車を追い越す、高速道路の合流を行なう、など)

レベル3:条件付き自動運転
自動運転システムが全ての運転タスクを実施する。ただし特定条件でシステムがドライバーに対して操作を要求することがある。

レベル4:特定条件下における完全自動運転
ごく限られた条件でのみ、システムが全ての運転タスクを実施する。

レベル5:完全自動運転
あらゆる状況でシステムが全ての運転タスクを実施する。

以下でレベル3の特徴についてもう少し詳しく見てみましょう。

レベル3は自動運転システムが監視を行なう

上のレベル一覧では、レベル2とレベル3の違いがいまいち分かりにくいかもしれません。

レベル2では、自動運転している時でも運転の様子はドライバーが監視する必要がありました。システムが車載カメラでドライバーの目線を追いかけており、よそ見や居眠りをするとその時点で警告と共に自動運転が解除されてしまいます。

一方でレベル3では、自動運転している時は運転の様子をシステムが監視してくれます。そのためドライバーが多少よそ見や居眠りをしていても、引き続き自動運転してくれることになります。

レベル3の自動運転中はドライバーに責任なし

万が一レベル3の自動運転中に事故が発生した場合でも、原則としてドライバーは責任に問われません。

この理由は、運転の様子を自動運転システムがより高い安全性で以て監視しているため。よって事故の責任は相手側か、あるいは車・システムを開発したメーカーが問われることになります。

これは現状のテスラのようなレベル2とは大きく異なる、実際的な特徴です。テスラの自動運転中に事故を起こした場合、あくまでも運転を監視すべきなのはドライバーであり、責任はドライバーが取らなければなりません。

レベル3でもドライバーがすぐに対応できる状況である必要

とても便利なレベル3の自動運転システムですが、ドライバーが不要という訳ではありません。システムがドライバーに対してアクションを求める場面もあり、その時に運転を代われる状況でなければなりません。

ドライバーが助手席に移動するようなまねはできませんし、飲酒も当然アウトです。

ホンダ・レジェンドのレベル3自動運転システムを紹介

ホンダ・レジェンドのレベル3自動運転システムは「トラフィック・ジャム・パイロット」と呼ばれています。

システムが稼働する条件は「高精度地図及び全球測位衛星システム」の情報が入手できる車速50km/h以下の渋滞時です。稼働中は前の車に追従し、停止や再スタート、ハンドル操作、前に入り込んできた車両や歩行者の対応なども行なってくれます。

今はまだ50km/hまでしか対応できていませんが、これから技術が進歩するごとに、上限はどんどん上がってゆくことでしょう。

レベル3のポイントは「渋滞時に対応してくれる」という点です。これがあれば都内などで車が込み合う時間でもストレスなく過ごせるようになるかもしれませんね。

これからが楽しみなホンダのプレスリリースでした。

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