Blog
Blog

セレブにも人気のBIGイベント アメリカSuper Bowl

Shirotaromaru 2021.02.18

Pocket

スーパーボウル。それはアメリカ最大のスポーツイベント。
日本ではあまり知られていない、アメリカンフットボール最高の大会について紹介させていだだこうと思う。



米国で最も人気の高いスポーツイベント

NFL(National Football League)は、年間総収入が約150億ドル(約1.6兆円)とアメリカ4大スポーツの中で最も規模が大きく、最も人気のスポーツリーグだ。
全米各地32チームから形成され、AFCとNFCの2つのカンファレンスにそれぞれ16チームが所属し、そこから更に東西南北のディビジョン(地区)に分かれている。

スーパーボウルはAFCとNFCそれぞれの優勝チームが戦う、NFLの優勝決定戦だ。チケットの入手は非常に困難かつ高額で、ハリウッドセレブや有名アーティストにも熱心なファンは多い。「一生に一度は生観戦したい」と言われる、多くのアメリカ人が楽しむ一大スポーツイベントなのだ。

毎年2月初旬の日曜に開催され、当日は「スーパーボウルサンデー」と呼ばれる。正式な祝日ではないものの、1週間前から全米で観戦時に飲食するビールや炭酸飲料・スナック菓子などの売上が大幅に伸びる「スーパーボウルウィーク」に突入する。
スーパーボウル当日は多くの人々が自宅やスポーツバーなどに家族や友人と集まり、スクリーンの前で大いに盛り上がるのだ。



初回の1967年から数えて2021年は第55回目の開催となった。今回は前年の優勝チームであり、次世代の最優秀選手とうたわれるパトリック・マホームズ率いるカンザスシティ・チーフスと、6度のスーパーボウルを制するベテランのトム・ブレイディ率いるタンパベイ・バッカニアーズとの対戦となり、高い注目を集めた。

試合の模様は様々な国にテレビ中継され、毎年高い視聴率をたたき出す。米CBSによると、2021年のスーパーボウル米視聴者数は9,640万人に上ったと伝えられた。新型コロナの影響で、スポーツバーなどの入店規制や集団での観戦が減ったこともあり前年比15%減という結果だが、それでもこの数字だ。

開会式やハーフタイムショーも高い注目度

スーパーボウルの見どころは試合だけではない。開会式に行われる国歌斉唱や、ハーフタイムショーを誰が務めるかなども毎年大きな話題となる。
今回の開会式でひときわ目を引いたのは、バイデン大統領の就任式で詩を朗読し一躍有名となった詩人アマンダ・ゴーマンによる詩の朗読だ。
NFLは新型コロナのパンデミック禍のヒーローとして教育関係者と軍人、また医療従事者の3名を選出し、コイントスを行う名誉キャプテンとして招待した。アマンダはその3人をたたえる詩を朗読し、また感染拡大を抑止するために人々に協力を訴える言葉で締めくくった。

マイケル・ジャクソン、ローリング・ストーンズ、レディー・ガガなど、歴代人気アーティストが務めるハーフタイムショーもスーパーボウルの目玉である。第55回では数々の音楽賞を獲得した「ザ・ウイークエンド」が出演し、自身で7億円超を追加投資したという絢爛豪華なショーで会場に華やかな彩りを与えた。

高額なチケット代

元よりNFLの観戦チケットは他のスポーツより高額だ。対戦チームによっても価格が変動し、人気のあるカードほど高額になる。その頂上決戦であるスーパーボウルともなれば、チケット代はさらに吊り上がる。

第55回スーパーボウルが開催されたフロリダ州タンパのレイモンド・ジェームズ・スタジアムは本来6万5,000から最大7万5,000人の収容が可能だ。しかし新型コロナの感染防止策として入場者数規制が行われ、入場できたのは史上最少の約2万2,000人だった。なお、そのうち7,500人は無料招待されたワクチン接種済の医療従事者である。

スーパーボウルのチケットは元々一般販売数がとても少ない。入場者数制限により販売数が激減したこともあり、今回も大幅にプレミアがついた。米国での報道によると、二次販売サイトでのチケット価格は最安で約4,000ドル(約42万円)、高額なものだと約2万ドル(約210万円)を超えていたそうだ。



巨額の資金が動くスーパーボウル

チケット代以外にも、スーパーボウルの人気の高さが表れているものがある。
例えば試合中に流れるテレビCM枠の価格だ。30秒ほどの枠が平均50万ドル(約5.8億円)だと言われている。今年はコロナの影響で放映を取りやめた企業もあったが、視聴率が40%を超えるというお化け番組で名前を広めたい企業は引きも切らない。今回の第55回スーパーボウルでは、日本のフリマアプリ運営企業メルカリがCMデビューを果たしたことも話題になった。

また、スーパーボウルを含む試合解説者の元ダラス・カウボーイズQB、トニー・ロモの年棒はなんと1,700万ドル(約17.9億円)だと聞く。元選手ならではの鋭い読みや分かりやすい解説がとても好評だが、現役選手並みの報酬が支払われていることには驚くばかりだ。アメリカンフットボールの市場規模の巨大さがよく分かる例だと言える。

第55回スーパーボウルは、開催地チームのタンパベイ・バッカニアーズの圧勝で幕を閉じた。ベテランQBトム・ブレイディは、前人未到のスーパーボウル7冠と5度目のMVPを獲得するという偉業を成し遂げ、NFL史に名を刻んだ。

まさに「スーパー」と呼ぶに値するスケールのスーパーボウル。
コロナ以前では、数は少ないがチケット込みツアーを取り扱う旅行会社もあり日本の熱いアメフトファンの期待に応えていた。新型コロナウイルスのパンデミックが終焉した暁には、ぜひ一度生で観戦してみたいイベントである。
プラチナムチケットを手にすることができる日が楽しみだ。
Pocket