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お買い物はラグジュアリーからデイリープレミアムへ

NOBLE STATE NEWS 2016.04.28

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 英フィナンシャル・タイムズ(FT)の調査によると、中国人旅行者の海外での買い物傾向に変化が出ています。FTでは海外旅行に行ってきた人1318人に対して、どのようなものを買ったか調査を実施していて、それによると彼らは以前に比べ、いわゆるラグジュアリー商品、ハンドバッグやジュエリー、時計などを買わなくなっているといいます。

 その代わり、昨年の調査に比べてコスメや日用衣類、電気製品、おみやげ等の購入に関心が向いているようです。FTはこの原因をネットショッピングの浸透で、ブランド品の内外価格差が縮小し、消費者があえて海外で買わなくてもよいと思うようになってきたためと見ています。

 いま海外で中国人旅行者が買いたがっているのは国内では手に入らない上質な日用品。新華社通信はいま中国の観光客が欲しがる商品についてレポートを出しています。それによると彼らは安全性を考えて今、日本で高級なお米、それに生理用ナプキンを買っているということです。

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 とくに生理用ナプキンは一昨年、国産品で発がん性物質が検出されたことが報じられたこともあって、多くの中国人が国産のものを信用していないのだとか。また日本ではオカモトのコンドームも人気で、これは中国国内で偽物が出まわるほどだといいます。

 またアメリカではプロテインの錠剤などのサプリ、ヨーロッパでは電動歯ブラシを。鎮痛剤やビタミン剤はやはり日本でという具合。

 ラグジュアリーからデイリープレミアムへ。海外での買い物をシフトさせている中国の旅行者ですが、なんといってもその消費の大きさ、影響力を考えると、このシフトは世界の消費の大転換と言えそうです。何しろ中国人旅行者の海外での消費額は2015年には2150億ドル(24兆円)を記録。一昨年の1400億ドル(15兆円)から50%以上増えているのですから。



Photo:CAN PAC SWIRE
※写真はイメージです。
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