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ひとときのレトロな夢

NOVA ERA 2025.07.11

6月のある日、旧スイス大使館の翠州亭に行ってきました。

旧スイス大使館というと、洋風の建物のように思えますが、千葉のリソルの森にある旧スイス大使館は、京都の桂離宮をモデルにした純和風建築です。

もともと、日本人実業家が、昭和5年(1930)東京麻布広尾町に建築しました。その後、昭和20年(1945)から53年(1978)まで、スイス連邦共和国大使館として使用され、昭和54年(1979)大使館新館建築にあたり、国際親善のシンボルとしてスイス連邦共和国から長柄ふる里村に寄贈、移築されました。
入母屋総ヒノキ造りの純和風邸宅で全室が京間取り関西風造形の旧スイス大使館は、日本建築の粋と高い評価を受けました。平成16年には国の登録有形文化財に認定されています。

地形図からすると、旧スイス大使館は天候が急に変わる山の天気のようでしたので、傘を持参しました。それも、和風の番傘です。到着してみると、やはり雨は降っていました。番傘をさすと、紫陽花や旧スイス大使館の和風建築とマッチしていい感じでした。

お庭は枯山水で、よく手入れされています。半球体に枝を整えられ、整然と配置された植木はヨーロッパの庭園風にも見えました。すごく可愛らしいお庭です。

お食事も、旬の国産野菜をつかっているようでした。パプリカがはいっていましたが、この時期のパプリカは国産のものが出回っているからです。懐石風の料理で美味しいものを少しずつですので、どなたも美味しくいただけるお食事でした。

旧スイス大使館が街中にありましたら、ここまでゆったりした空間で休息できない感じです。まさに、広い敷地にあるから、ゆっくりできます。

この日は曇りで雨が降ったりやんだりの日でしたので、空気もしっとりとしていて気温もほどよくありました。

レトロな雰囲気を雰囲気を堪能した後、外にでると雨は上がっていました。雨上がりの旧スイス大使館もとても素敵でした。

東京に到着すると、ひとときの情緒的な夢を見たのではないか、と思いました。