ピノー氏の美術館が
パリに誕生する

NEWS BLOG 2017.06.28
 ケリング・グループ総帥のフランソワ・アンリ・ピノー氏がパリのルーブル美術館近く、商品取引所の建物を改装して新しい美術館をつくるとのニュース。しかも設計は安藤忠雄さんというので楽しみなプロジェクトです。ピノー氏はすでにヴェネチアに美術館を所有していますが、パリでもコレクションを展示する美術館を長年にわたって、探していたようです。

 それでふと思ったのが日本では長らく、というか戦後からでしょうか、絵は美術館で観るものであって、所有するものではないという固定観念があったのではないかということです。明治期に台頭した財閥は素晴らしい美術館を遺し、また昭和初期の実業家たちも私設美術館を多く遺しています。それが戦後(という言葉も今あまり使いませんが)、財産を見せる事がはばかられる風潮になり、アートコレクターは水面下に隠れた存在になってしまいました。

 最近聞いた話ですが、ある家具商の方は家具を納入するときに必ず絵を何枚か持っていかれるそうです。それで家具を納めた後に、持ってきた絵を全部壁に当ててみて、「社長、これなかなかいいんじゃないですかね」なんて言うとたいていの方はその場で全部買われるとか。

 日本では絵を飾ることのトーン・アンド・マナーを学ぶ機会がないために、だいたいお金持ちのお宅にうかがっても壁は白いままだったりします。だからそこにすごく実はビジネスチャンスがあるんでしょうね。

 しかし最近になってZOZOTOWNの前澤友作氏が、バスキアの絵をサザビーズで123億円で落札したり、と豪快なアートコレクターぶりを見せていらっしゃいます。そしてその作品を飾る美術館を作ることも公表されました。こちらに記事

 またアートフェア東京のような国内のアートフェスだけでなく、アート・バーゼルやヴェネチア・ビエンナーレのようなインターナショナルなアートフェスにも行かれる方が増えているようです。

 こんなふうに、絵は美術館で観るものでなく所有するものと考えて絵をコレクションする。しかしその所有がある臨界点を越え、よいコレクションを形成してきたときに、またオープンにして美術館という場で公開する、という循環を生むことができる人たちが出てきているのは素晴らしいこと。ラグジュアリーを応援するNOBLESTATEとしては、願わくば、所有し、美術館をつくる方がどんどん出てきて欲しいと思っています。



参照サイト:cpp-luxuryr

photo :cpp-luxury
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