音楽教育を行うメリットとは?
niitsu 2020.09.25
子どもにピアノや楽器を習わせる音楽教育は、昔から多くの人気を集めています。しかし、楽器などの費用が高額なことから、どんな家庭でも音楽教育ができるわけではありません。一般的には、お金に余裕のある富裕層が熱心に音楽教育を行う傾向にあります。
では、なぜ音楽教育はいつの時代も人気なのでしょうか?それは、幼児期の音楽教育が子どもの成長に小さくない影響を与えてくれるからです。音楽能力の向上はもちろん、脳や学習能力への影響も注目されています。幼いうちから音楽に触れることが良いと言われ、0歳用のコースを設けている音楽教室もあるほど。
そこで今回は、幼いころから音楽教育を行うことで、子どもに対してどのようなメリットがあるのかを紹介します。
絶対音感は幼少期に身につけることが可能
小さい子どもに音楽教育を行うことで、絶対音感を身につけさせることができます。絶対音感は特別な才能として捉えている方も多いかもしれませんが、幼児期であれば誰しもが身につけられる可能性があります。聴覚は、幼いうちに音の刺激を繰り返し受けることで発達するからです。
しかし、耳の発達は7歳で止まるとされているため、絶対音感も7歳以降に身につけるのは難しくなります。子どもに絶対音感を身につけさせるなら、聴覚の臨界期にあたる4~5歳の時期に反復トレーニングを行うことが効果的。
日本こども音楽教育協会代表理事・滝澤香織氏も、「6歳ぐらいまでの小さいうちにピアノを学ぶことで絶対音感を習得できる」と語っています。
ただし、絶対音感が身についたあとも継続して努力しなければ、絶対音感は失われてしまうので注意しましょう。
脳がバランスよく育ち、理解力や言語能力が向上
音楽教育は、学習能力への好影響も期待できます。音楽を聴くことでは左右の脳がバランスよく育ち、理解力が向上すると言われています。幼児期に音楽を理解しようとする行為が、脳の成長をスムーズに促すそうです。
チューリッヒ大学の心理学者・Lutz Jancke氏の研究では、楽器演奏を学んでいた6歳の子どもが、音楽分野以外での脳の活性化が見られたと発表されています。
また、音を聞き分ける能力が向上することで、英語学習などでヒアリングや発音を学ぶ際に役立つともいわれています。ある研究で単語の音と音楽のリズムを分析するテストを行った結果、単語の音を分析するのが得意な子はリズムやメロディーも分析する力があることが分かりました。こうした研究からも、言語と音楽の強い関連性が見て取れます。
音楽を通して友達や人脈が増え、社会性を身につけられる
音楽を学ぶことで友達の輪が広がり、社会性が育まれることもメリットの1つです。例えば、音楽教室で友達とタイミングを合わせて歌ったり踊ったりすることで、別の行動をする際にも協力し合う傾向が強いという発表があります。
また、保護者同士のネットワークが広がることで、子どもの友達が増えていくケースもあります。特にクラシック音楽などの業界では富裕層のコミュニティがあり、クラシックのコンサートなどを通じて人脈が形成されて人間関係が構築されていくことが多いのです。
小さいころから舞台やステージを経験することが可能
音楽を学んでいれば、いずれ発表会やステージで演奏する機会に恵まれるでしょう。ステージ上の緊張感や演奏の瞬間の場内の静寂、演奏後の大きな拍手、そしてステージに立つまで努力した過程は、子どもにとってかけがえのないもの。その後の人生に大きな影響を与える貴重な経験となるはずです。
また、発表会という目標があることで、継続した努力を行うことができます。そして、発表会というハードルを乗り越えることで子どもに成功体験を積ませ、成長を促すことができるのです。
幼いころから目標に向かって努力したり、舞台やステージに立って大勢の目の前で演奏したりできるのも、音楽教育ならではのメリットだと言えます。
まとめ
今回は、音楽教育を行うことで得られるメリットをいくつか紹介しました。音楽教育は質を求めれば求めるほど費用がかかりますが、それだけ投資する価値があるといえます。レッスンをプロの講師に依頼し、プロ仕様の高額な楽器で学んでいる子どもも少なくありません。幼いころから本物の音楽に触れさせることで、子どもの能力をより伸ばすことができるはずです。ぜひ皆さんも子どもの教育に音楽を取り入れてみてはいかがでしょうか。