富裕層が利用しているプライベートバンク
渡辺 智 2020.08.24
皆さんはプライベートバンクというサービスをご存知だろうか?
プライベートバンクとは、富裕層のみが受けることができる特別な金融サービスである。
プライベートバンクは、すべての銀行や証券会社で提供をしているサービスではない。
日本では、3大メガバンクや3大メガバンクで利用することができる金融サービスであるプライベートバンクだが、どんなサービスを提供しているのか興味ある方も多いだろう。
そこで今回は、一部の富裕層のみが利用することができるプライベートバンクサービスについて説明をする。
担当者が優秀
プライベートバンクの担当者は非常に優秀だ。プライベートバンクでは、超富裕層のみを担当することになる。
当然ながら、プライベートバンクの顧客が動かすお金は莫大なものになるので銀行の収益に大きく貢献するのだ。
もしプライベートバンクの顧客のニーズにこたえることができないと銀行や証券会社の収益に大きく影響をするのでプライベートバンクの担当者であるプライベートバンカーは優秀な人材を登用するのだ。
金融商品はアレンジできる
証券会社や銀行で投資信託や債券などの金融商品を購入する場合、一般的にはすでに出来上がっている金融商品を購入することになるのだろう。
投資家は、すでに出来上がっている商品内容を、目論見書や販売用資料などで確認をすることになる。
内容について精査し、好感すれば購入するだろうし、内容が気に入らなければ購入せずに別の商品を検討するだろう。
この流れに疑問を持っている人はいないと思う。
すでに出来上がっている商品を比較検討して投資を行うかどうするかを決める…
投資の世界ではきわめて一般的なことだ。しかし、プライベートバンクで提供する商品の場合、投資信託や債券などの金融商品を顧客好みに組成もしくはアレンジすることが可能になる。
投資信託も自分好みにアレンジすることができるが、組成もしくはアレンジをするもっとも多い金融商品はずばり仕組債だ。
ではなぜ仕組債をアレンジもしくは一から組成したい顧客が多いのだろうか?
仕組債とは
仕組債とは、債券に特別な仕組みをつけて元本の安全性を高めたり高い金利をつける債券のことをいう。仕組債で最もポピュラーな商品は、日経平均株価に連動する仕組債だ。
日経平均株価が、現在の株価より60%程度にならなければ元本は保証され、現在の株価より80%より上に出していれば高い金利を受け取ることができる。
日経平均株価が、1度でも60%の水準を下回ってしまうと元本の保証はなくなってしまい、また80%より下になってしまうと受け取ることができる金利は低くなってしまう。
しかし、日経平均株価が多少下がったとしても高い金利を受け取ることができ元本が保証されるので非常に人気がある金融商品だ。
この仕組債であるが、プライベートバンクで購入する場合、様々なアレンジをすることができる。
例えば、元本割れを起こす水準を60%ではなく40%程度まで下げ、元本の安全性を極めて高くしたり、逆に高い金利を受け取ることができる水準を日経平均株価の90%に設定し、より高い金利を受け取ることができるといった形だ。
一般に出回っている、仕組債ではこのようなアレンジをすることはできないが、プライベートバンクでは日常茶飯事でこのようなアレンジは行われている。
自分好みの、商品にすることができるプライベートバンクに魅力を感じる富裕層は非常に多いのだ。
金融だけでなく、人生の相談にも乗ってくれる
プライベートバンクでは金融商品の相談だけでなく人生全般の相談にも乗ってくれる。例えば子供の進学先の相談や、老後に住む高級老人ホームなどの紹介もしてくれるのだ。
人生に関わるありとあらゆることに相談に乗ってくれることが、プライベートバンカーを抱えておきたい富裕層が多い大きな理由なのだ。
しかも、銀行や証券会社の担当者は長くても5年で担当が変わることが一般的であるが、プライベートバンカーの場合、何十年も同じ担当者が担当してくれることが一般的だ。
長い時間をかけて信頼関係を構築することができるので、目先の利益に走らず人生全般の相談をすることができるのだ。
まとめ
今回は、多くの富裕層が利用している銀行や証券会社のプライベートバンクサービスについて説明をした。プライベートバンクサービスは、多くの銀行では、あまりオープンにしているサービスではない。
クローズにしているサービスだからこそ、希少性が高く、付加価値が高いサービスを受けることができるのだ。
プライベートバンクを利用するには一般的に送金言う資産が最低5億円は必要だろう。
この記事を読んでいる多くの方は富裕層だろう。
もし富裕層でプライベートバンクサービスを利用していない方がいればぜひ利用してみることをおすすめする。