ミレニアル世代のショッピングスタイル
NOBLE STATE NEWS 2016.08.22
最近インタビューしたある社長さんが、Tシャツとかカジュアルな服や雑貨などを買うときは、お店で見てスマホで写真を撮って写メを部下(秘書のような人)に送り、その部下が同じものをネットでみつけて安いところで買うんだ、と言っておられました。つまり自分で買わないし、その店でも買わない。
なるほど、今はそういう感じなんだ。そんなことを思っていたら、LuxuryDailyでミレ二アル世代のスマホを使った買い物スタイルについての記事があったのでご紹介したいと思います。
小売業ではスマホをいじりながら買い物するお客さんをどうも敬遠しがちだけども、その考えはぜひあらためた方がいいとのこと。というのもアライアンスデータ社の調査によれば34%の消費者が買い物の際には店内でスマートフォンを活用しているらしいのです。
まあそういえば自分も店の中でスマホで調べたりしてますね。感じ悪いかなとも思いながら。ミレ二アル世代と言われる2000年以降に成人した若年層のショッピングスタイルは今や変化していて彼らの63%が毎日スマホでお買い物したいと考えているそうです。
また実際に店舗で買い物をするときでも84%が店内でスマホを使って情報を収集している。
ここで、スマートフォンを敵視するのでなく、むしろ好意的に見て、お客さんが買ってくれるまでの情報伝達をサポートしているとみるべきというのです。
買い物をする人は購入を決める前に、その商品のことをネットで調べ、また世間での評判をチェックする、その情報に信頼を置いているから。とアライアンスデータのトム・コーベン氏は言っています。
コーベン氏は「小売店はお客さんが購入に至るまでのパスの中に「モバイルで調べる」というモバイルコミュニケーションのステップを含むべきなのです」と言っています。
いったいお客さんはお店の中でスマホをいじって何をしてるのか?
「もしお客さんが店でスマホで何かを調べているようだったら、購入にあたって、値段がどうなのかとか、SNSなどでつながっている友達に意見を求めている。実店舗運営でスマホのこのような位置づけを行っていないところは、ライバルに水をあけられることになる」とコーベン氏は警告します。
店舗でスマホを使って友人に意見を求める人は22%。またミレ二アル世代はディスカウントにも敏感。クーポンサイトを訪れることも忘れません。
ミレ二アル世代の53%が購入の時は実店舗を訪れる。しかし実店舗でも65%の人が、勘定が済むまでのあいだスマホをいじっている。
かつてはスマホからショッピングサイトを訪れて商品を購入することには不安があったが、ミレ二アル世代では65%がスマホでの買い物を快適に感じている。しかしモバイル決済となると、まだ普及が進んでいないため店舗でモバイル決済をする人は14%どまり。
そして商品を購入し終わってからも14%の人が商品の購入体験をシェアし、レビューを書く。前出のコーベン氏は「モバイルが変えたことは商品購入後に評価するという文化が生まれたことです」「彼らは購入前にはSNSなど自分のチャンネルを使って買いたい商品ついてのコメントを求め、購入すると今度は買ったばかりの商品を投稿し、それにもコメントを求めるのです。」と言っています。
ミレ二アル世代が店舗での商品購入を巡って行うスマホでのアクション。
1.商品のレビューを読む
2.SNSで友だちにコメントを求める
3.販売サイトに行く
4.価格を比較する
5.クーポンをダウンロードする
6.購入する(ここはオフラインが多い)
7.SNSに投稿して友達にコメントを求める
こういう感じで購入まで、また購入後のコミュニケーションが店側の見えないところで行われているのですね。
参照サイト Luxury Daily
cover photo: Sharon Hahn Darlin “Kiev, Ukline”