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富裕層ほどポイントサービスを好む

NEWS BLOG 2018.08.21

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 メンバーズカードのポイントサービスは収入の多い富裕層ほど、積極的に活用している。
以下(太字)はラグジュアリー・マーケティングサイト、CPP-LUXURYから一部訳出したものです。

 「カードの不正利用やケンブリッジ・アナリティカ社の問題などで、いまはブランドが個人情報を集めることに懐疑的な人が増えている。1年前と比べても、ブランドから個別に用意された体験と引きかえに個人情報を提供することには、気が進まなくなっているのが実情だ。

 クラウドツイスト社の2017年の調査では、18歳から34歳の消費者の96%が何らかの体験と引き換えに個人データを提供していた。ところがつい最近の調査では、同じ年齢グループで半分以下の人からしかデータ提供がなかった。

 このようにデータ収集に対しては逆風が強まるものの、ポイントサービスについては78%が活用。富裕層消費者に限れば、この比率は86%になるなど、ポイントサービスは積極的に利用されている。またポイントサービスの特典では、「VIP待遇でプライベートイベントに参加」のようなものは、もっとも人気がない。10人中9人が特典としてディスカウントやキャッシュバックを望むのに対して、VIP体験を望むと答えた人は22%にすぎなかった。

 ポイントサービスは収入の高い人ほど活用しており、10万ドル以上の収入がある層では、ポイントサービスによるディスカウントの要求が高かった。また、この収入の高い層は、ポイント報酬に不満を感じるとすぐに脱会してしまうこともわかっている。」


 富裕層がポイントサービスに敏感なのは、ランドスケイプの富裕層インタビューでも感じたことです。

 たとえば池袋Sデパートのカードをメインに使う練馬区在住60代の主婦Mさん。埼玉県在住のお姉さんと池袋で待ち合わせ、姉妹でデパートでショッピングを楽しむのが恒例なっているといいます。お姉さんはカードの特典10%オフが魅力で「またデパート行かない?」と電話してくる。ご本人はポイントが貯まるし、お姉さんに喜んでもらえるし、カードポイントが媒介となって姉妹のコミュニケーションが生まれているのです。

 また時計が好きで数百万円の時計をよく購入するという大田区在住の50代会社経営者Sさん。奥さんが銀座のMデパートのカードを持っていて、「10%引きになるので喜ばれるから」、いつもMデパートで買っているのだとおっしゃいます。

 富裕層は消費金額も大きいので、それだけ還元額も大きく、享受できるメリットも、実感する喜びも大きくなる。さらに前述のようにポイントサービスは、家族や兄弟姉妹とのコミュニケーションツールの役割を果たしていて、「お得感」が良好な人間関係を媒介し、さらに価値は拡大していきます。

 富裕層はポイントを貯めるというような面倒なことはしたくないのでは?と考えがちですが、実は富裕層ほどポイント還元が大好き。もともとマネーというポイントを貯める才覚に優れていたからこそ、今日富裕層になっているわけなので、これは当然と言えるかもしれません。ポイントを貯めるというゲームを楽しみ、夢中になれるのです。

 さらに前出の記事中でも触れられていますが、ここでポイントを単にキャッシュバックするだけでなく、お友達紹介やアンケート調査をするなど、関係の深化に一歩進めることが重要かと思います。

 ポイントを媒介としてコミュニケーションを深めつつ、そうして情報を提供いただければ、よりパーソナライズしたサービスも提供が可能。ポイント還元と情報提供、それによるサービスの深化が生まれ、すべてwin-winの関係になるということですね。

cover photo: quoteinspector  “Increasing stacks of coins with bokeh”



NOBLE STATEを運営するランドスケイプでは210万件の富裕層データベースをもとに、クライアントの富裕層顧客分析、ラグジュアリー消費者のネットワークを通じた富裕層サーベイ、デプスインタビュー調査を行っています。詳しくはこちらからパンフレットをダウンロードください。
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