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アジアでは3日に1人ビリオネアが生まれている

NOBLE STATE NEWS 2016.10.18

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 スイスのUBS銀行とプライスウォーターハウスクーパースが発行する「ビリオネアレポート」。最新の2016年度版がリリースされているので、ここで簡単にご紹介します。

 ビリオネアとは自国通貨でbillion(10億)単位以上の富を有する人とされます。日本円ならば10億円ということになりますが、一般に世界でビリオネアという場合は米ドル換算、1000億円以上の資産を所有する人ということになります。

「第二次金ぴか時代」は
スローダウン中

 アメリカでは1865年の南北戦争終結から1893年の大恐慌までの約30年をGilded Ageと呼んでいます。Gildは金メッキをするという意味なので、金メッキされた時代、金ピカ時代ということになります。これはこの期間、資本主義が急速に発達して、拝金主義がはびこり成金趣味が流行していた。そんな時代を生きていたのが作家のマーク・トウェインで、彼が皮肉を込めて『Gilded Age』という本を書いたことが始まりとされています。

「第二次金ぴか時代」というのは1980年代のロナルド・レーガン時代に始まるといいます。そしてリーマンショックを経た今も、第二次金ぴか時代は終わっていないとされています。今回のレポートでも第二次金ぴか時代はまだ終わっていないが、ゆるやかになったと述べられています。

アジア:3日に1人 
ビリオネアが誕生

 2015年に全世界で210人が新たにビリオネアに加わっています。そのうちの半数以上が113人がアジアの出身で、うち80人が中国人です。新しい中国人ビリオネアは平均年齢53歳。

アメリカ:巨大な富が生まれているが 
ペースはスローダウン

 全ビリオネア資産の47%がアメリカ人の資産であり、ビリオネアの世界でアメリカはもっとも存在感があります。が、その勢いは徐々にスローになっているといいます。2015年、世界のビリオネアに新たに加わったアメリカ人はたった5人に過ぎません。

ヨーロッパ:数世代にわたる 
ビリオネアが目立つ

 ビリオネアの全資産はヨーロッパでは130兆円と2014年からほぼ横ばい。しかし何世代にもわたるビリオネアの数ではヨーロッパはアメリカを凌駕。やはりヨーロッパ富裕層は富の蓄積が圧倒的に違うのでしょう。

今後20年間で500人近いビリオネアが
資産継承する額は210兆円

 現在のビリオネアのほとんどが、ここ20年間で資産をつくっています。20年間でその資産は約7倍になっているといいます。そして彼らも年々年老いています。460人のビリオネアが今後20年のあいだに次世代に資産を継承するとみられ、その金額はおよそ210兆円。これはインドのGDPに匹敵する金額です。

ミレニアルのビリオネアは起業より慈善、
家業より独立を選ぶ場合も

 若い世代は高学歴化、デジタル化、テクノロジーの進化で、旧世代に比べると人生の選択肢も断然広がっています。2代目3代目の若きビリオネアはビジネスの成功とは社会を利することであると考えています。だから親世代などと比べると、より社会的に善をなすことにエネルギ-を向けています。また親の起こした事業を継がずに別の事業を起こして、そのオーナーになるという傾向もあるようです。

 さらにくわしく読まれたい方は以下をご覧ください。

Billionaires Insights

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