フィランソロフィの世界

ANNE 2020.08.17
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フィランソロフィと言ったら少しかしこまって聞こえるかもしれないが、慈善活動、つまり社会貢献活動を指す言葉である。フィランソロフィはギリシャ語のフィランス(愛)とアンソロポス(人類)を語源とする言葉であり、直訳すると人類愛だろうか、その範囲はかなり幅広い。
例えば、コンビニのレジの横にある釣り銭募金や衣類の寄付から企業の海外での植林事業、学校建設まで、多岐に渡っており、それなら自分もやったことがあると思う方も多いのではないだろうか。海外で数百億の寄付など、金額の大きさでニュースになるが、例え釣り銭の数円でも同じ寄付であり、大きな意味があると思う。お財布が膨らむから募金箱に入れたというのがきっかけであっても、同時に誰かの役に少しでも立てればという気持ちに繋がれば大きな一歩だと思う。
ただ、なかなかどのように使われているかよくわからないので、少し抵抗を感じる方も多いのではないだろうか。もしくは、自分が百円の寄付をしたところで大した影響力がなく、むしろ偽善に感じてしまうのかもしれない。しかし、そう思って何もしないよりは、小さくでもはるかに影響があるように思う。



お金の寄付以外で、身近にどんなフィランソロフィがあるのだろうか。フィランソロフィそのものがどう変化してきたかについて考えてみた。
髪の毛の寄付をご存知だろうか。ある程度まとまった長さを切る場合、寄付することで医療用ウィッグとして生まれ変わり、癌や白血病などで髪の毛を失った子供たちに提供されるらしい。それを知ってから次カットする時は寄付できる長さまで伸ばしてみようかと無意識に思うようになった。
また、簡単なもので本の寄付がある。絵本なら幼稚園や保育園に寄付できる場合もある。一般の本なら図書館や学校で寄付を募っている場合もあるので、捨ててしまうよりは本をもう一度生かすことができるかもしれない。
他にはランドセルの寄付もある。日本のランドセルは丈夫で長持ちするため、例えばアフガニスタンには既に23万個近くのランドセルが寄付されている。何だか不思議だが、6年間でお役御免かと思っていたランドセルがまた役に立つのなら何よりである。



近年企業がESGを重視するようになってから、フィランソロフィもじわじわと拡大している。例えば、従業員が行った寄付に対し、企業が同額を同団体に寄付するというマッチングギフト制度を導入している企業も増えつつある。その際、従業員は金銭による寄付ではなく、ボランディアという形でも構わないスタイルもある。
また、クラウドファンディングも増え、寄付など提供する側の選択肢を増やしてくれている。

一方、フィランソロフィを行う側にも変化が見られる。従来の寄付を募り、それを必要とするところに分配する、つまり資金支援中心のスタイルから、資金支援と経営支援の両方をサポートするスタイルが増えつつある。物やお金の支援だけではなく、それが効率的に使われているか、効果を生んでいるのか、ビジネスの観点をも取り入れた手法である。このような手法がさらに拡大することで、より大きな社会的インパクトを生み出すことが期待でき、寄付する側も今まで以上に安心して寄付することができるのではないだろうか。フィランソロフィのハードルが下がり、生活の一部になればと願っている。



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