トルコを味わう

Mimi 2019.10.07
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トルコファンになったのはいつの事だろう? 多分ノーベル賞作家、オルファン・パムクの小説『わたしの名は赤』を読んで、細密画に興味を持った頃か。

その後パムクの小説を英語のAudibleで聞き続け、トルコの人々の心の襞に分け入る感覚を得た。最近読んだA Strangeness in My Mindは、ボザという飲み物を作って夜の街を売り歩く男の話だが、物悲しい呼び声「ボーザー」が耳に残る。豆腐屋や焼き芋売りの呼び声とともに、自分の記憶の原風景に残っているような気がするのだ。ボザを一度飲んでみたいものだと思う。


オルハン パムクのA Strangeness in My Mind は、トルコのボザという飲み物を売り歩く男の話だ。Audibleで聴くと22時間の長さ。


トルコ料理教室
世界三大料理のひとつ、トルコ料理。でも、トルコ料理を自分で作るのは難しそうだと、諦めていたのだが、トルコ文化センターがトルコ料理の教室を時々開いていることを知った。次の教室のメニューは、

ジャガイモのスープ
緑レンズ豆のサラダ
スルタンのお気に入り(ナスのピューレ、肉のトマト煮のせ)
ナツメヤシボールのココナツがけ

メニューを見ただけで、わあ、おいしそう!と思う。特に「スルタンのお気に入り」というネーミングに惹かれる。
早速申し込んだ。

料理教室の前には、ジムに行ってベリーダンスのレッスンも受けてみた。実は、腰に巻くジャラジャラ(ヒップスカーフと言う)を買ってあったのだが、なかなか使う機会がなかったのだ。全然カッコ良くは踊れないが、気分は舞姫。




ジムで、ベリーダンスの先生にとっていただいたポーズ


そんなある日、エンユキちゃんから、一緒にお料理しましょう、というお誘い。エンユキちゃんは、息子が大学水球部に所属していた頃のマネージャー。水球部の仲間はよく我が家に集まったので、私も仲良くなり、何人かとは今もラインフレンドになっている。

トルコ料理を習ったすぐ後に、復習がてら今度は自分が講師になって同じ料理を作れば、身につきそうだ。エンユキちゃんに、今度のテーマはトルコ料理よ、とlineを返す。

さて、トルコ料理の教室当日になった。先生は、スカーフをかぶったトルコ人の先生。助手さんもトルコ人だ。前のテーブルで先生が料理を作って見せる。
次に私たち生徒は3人ずつのグループになって、料理に挑戦。私のグループは、中学生の息子さんとお母さん。この息子さんが本当に雰囲気の良いハンサムボーイで、包丁さばきも抜群。そのママも素敵で、チームワーク良く、次々と手順どおりに事が運んでいく。


ジャガイモのスープを作る、トルコ人の先生


「スルタンのお気に入り」はまず焼きナスを作ることから始まる。ナイフでブスブス穴を開けたナスをオーブンに入れて焼くのだ。そのナスの皮を剥くまでは、普通の和食と一緒。だが、それを1センチ角に切って、ペシャメルソースを作って煮る。そのトロリとした白いふわふわに、ラム肉、玉ねぎ、トマトを煮た赤いソースを掛ける。見た目も赤と白で美しいお料理の完成。


スルタンのお気に入り(先生作)


ナツメヤシボールは、デーツをブレンダーでつぶし、そこに砕いたクルミとココアパウダーを混ぜて小さな団子を作る。それにココナツパウダーをまぶす。

牛乳ベースの白いジャガイモスープ。サラダは緑レンズマメとコーン、パセリの色合いの組み合わせが美しい。トルコ料理は食べる前に目で見ても美しいのだとわかる。試食してみると、ああ、私でもこんな本格的なトルコ料理が作れるのだ!と感激するお味だった。


出来た料理。上から反時計回りにジャガイモのスープ、緑レンズ豆のサラダ、スルタンのお気に入り。カップには紅茶。


先生にボザについて伺うと、ボザ売りが通りを歩いていたのは昔の話で、今はいないとのこと。残念だ。

復習と実践
トルコ料理教室の数日後、エンユキちゃんがお昼過ぎに来て、トルコ料理作り開始。つよーい助っ人は、ジムで一緒のヒロエさん。私の長年のお友だち。前日ジムでパーティの話をしたら、料理に飛び入り参加することになった。

今日のゲストは、作曲家の小櫻秀樹氏とバイオリニストの中根みどりさん。
小櫻秀樹氏は、キプロス旅行で知り合った作曲家小櫻秀爾氏(「旅の始まりの5メートル」)のご子息である。なんと、秀樹氏は、トルコと関係が深く、音楽関係で行き来しており、11月に開かれる、トルコのピアニスト、デニズ・エルデン氏のリサイタルのプロデュースもなさっているとか。なんという偶然。初挑戦のトルコ料理をこんなに舌の肥えた方に味わっていただくことになるなんて。

しかも、名古屋在住の秀樹氏は、東京滞在を一日延ばして我が家にいらしてくださるのだ。
トルコ料理教室で習ったお料理だけでは、品数が足りないので、後はトルコ料理の本に出ているものを作ることにする。
エンユキちゃんの一押し、「お坊さんもどっきり」、と言う名の、あげナスの上に野菜を載せて煮る料理。お坊さんもあんまりおいしくて気絶するというネーミングらしい。
それに、トルコ風ピザ二種、チキンの手羽元のオーブン焼きなど。


トルコ料理の本も参考に

買い揃えた材料の一部

ナツメヤシボールを作るエンユキちゃん


さて、3人で4時間、全く休むことなく必死に作った甲斐があって、テーブルに並びきらない程の料理が出来た。みどりさんは、早くから来て、料理する私たちに名曲を弾いてくれる。なんという優雅で豪華な料理時間!食事には嫁の真由ちゃんや孫のゲンちゃんも参加。小櫻秀樹さんは現代音楽について、いろいろ私たちの知らないことをお話してくださった。


みどりさんは、バイオリンの演奏で座を盛り上げる

カンパーイ!この他に三人


おいしいトルコ料理を味わった後には、ナツメヤシボールのデザート。お料理教室では砕いたクルミを混ぜ込むのだが、担当のエンユキちゃんが、ボールが出来てからクルミを入れ忘れたのに気付いたので、おにぎりみたいにクルミをボールの中に埋め込んだ。これが好評。「お嬢さんもびっくり」というネーミングになった。

そんなわけで、トルコ料理の夕べは楽しく終わった。そして、これを機に私のトルコ好きはますます進行。

先日はエブルという紙にマーブル模様を作る教室に入って、いろいろな絵の具が醸し出す偶然の妙味を味わった。


エブル教室にて水を張ったパンに筆の絵具を弾いて浮かべる先生

先生作チューリップ

Mimiの作品


次のトルコ料理教室にも申し込んだ。今はそれを復習、実践するパーティを企画中。トルコを味わい尽くそうと意気込んでいる。


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