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服装の持つ力

ROSSO 2019.07.29

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みなさんは、富裕層が装う服について、どのようなイメージをお持ちだろうか?

「ギラギラした服や派手な服といった自己主張の強い服装が多い」 「ゴールドやダイヤがいたるところにある」 「ブランド品しか買わない」

テレビに出ているお金持ちや富裕層と言われる方々を見ていると、派手な衣装を身にまとい、明らかに「お金を持っている」といった雰囲気を醸し出していることが多い。しかし、これらのイメージが多くの方の間で定着するあまり、「富裕層・お金持ち=派手」といった印象を持つ人が多くなった。

その弊害として、一般的な服装で過ごしていると、出会う人に「本当にお金持ち?」と疑われることが増えた。派手な服装ではない、またはブランド品を身に着けていないとお金持ちであることを疑われるほど、富裕層は派手である(派手でなければならない)ということが浸透している。



私が富裕層と呼ばれる方々と触れ合っていて感じることは、「服装=セルフプロデュース」の一部として考えている人が多いということだ。時代のトレンドに流されることなく、自分の地位に沿った価値観を服装に取り入れようとしている方が多い。

また、初対面や第一印象が与える影響が大きいということを認識している方が多い。話す内容よりも、姿勢や表情と並ぶほど服装が大切であるということをわかっているため、月に何万円も払って専属のスタイリストを雇っている富裕層もいるほどである。

そのため、私も相手に与える印象、TPOをわきまえること、そして自分の身の丈にあった格好でいることを服装では常に意識している。



もちろん、私もハイブランドの服も持ってはいるものの、富裕層の方々を間近で見ていて、「ハイブランド」から「ファストファッション」へとクローゼットの中身を切り替えた。人と会うときは、きまってUNIQLOやスポーツブランドであるadidasやNIKEを愛用している。

「仕事」と「プライベート」のどちらの場面かによって異なるものの、服装は「誠実さ」や「清潔感」「謙虚さ」「アクティブさ」を意識して服を選ぶようにしている。

仕事で言えば、創業(起業)時や立ち上げ時、挨拶回りをする際に相手への印象づけとして絶好の機会になる。できるだけ若さを前面に押し出した服装や、異業種へ参入する場合は新たな価値観を提供できそうだという期待感を与えることのできる服装を意識している。

近頃、私はM&Aにおける新規事業、新業態の飲食に取り組んでいる。そこで私が服装によるセルフプロモーション効果を高める工夫として実施していることは、「時計」と「靴」に一定の金額を割くことだ。確かに、人の印象の大部分を占める服装は大切な要素だ。ただ、「神は細部に宿る」ということばがあるように、手元や足元といったあまり人目につくことのない所にまで気を配っている。

そのため、時計と靴は人よりも多く保有しているという自負がある。実際、この記事を書くにあたって数えてみたところ、時計は40本弱、靴は100足以上所有していることがわかった。

なお、これらのプロモーションが功を奏す形で、新規顧客の獲得に伴う売り上げの拡大、社員のモチベーションの向上など、あらゆる相乗効果を生み出すことができている。



以前、ある経済誌に「本物の富裕層は服装への意識レベルが高い」との記載があり、その人の背景にある嗜好やセンスのみならず、教養、学歴、経済力、家庭のソーシャルランクまでもが服装一つで推察されるとあった。本物の富裕層は、服装を価格や好みで判断するのではなく、「総合的」(素材・色・品質・用途)に考え吟味しているとのことだ。

また、多くの誌面でもお金持ちを2種類に分類しており、次のように取り上げている。

「成金=ブランド物を好む傾向」 「本物=自分が着ていて心地良いものを好む傾向」

この傾向は、実際にお金持ちと触れ合っていて当たっているように感じている。もし、お金持ちや富裕層の方と出会う機会があれば、これら項目から相手の地位や金銭感覚、価値観を推測するのも良いかもしれない。
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