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DUOLINGO 100日

Mimi 2017.10.24

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 DUOLINGOは世界で1億5000万の人が学んでいる人気語学アプリである。何が人気の秘密かと言えば、ゲーム感覚でいろいろな語学が学べ、それも無料なのだ。

 私は、今年の7月にAUDIBLE.COMのインタビュー番組で、その創始者、ルイス・フォン・アーン氏の話を聞き、興味を持った。彼は、その放送の中で、DUOLINGOが常に進化しているアプリであることを話していたのだ。例えば、配信するとき、あるグループには複数形を先に、あるグループには不定詞を先に学ぶように設定して、最終的にどちらのグループの方が効率的に学べるかを解析。より良いやり方を、実際に学んでいる人たちのデータを元に見つけて行くのだ。

 私は、早速DUOLINGOのアプリをダウンロード。まずは、英語で試してみた。ちなみに今、日本語から学べるのは英語だけだ。 だが、英語は私にとっては朝飯前で、進級テストをいくつか受けた結果、15分くらいで全部クリヤーしてしまった。あまりにも簡単にクリヤーしてしまったので、面白さも何も感じられない。だから、英語を使って学ぶ、他の言語を試してみようと思った。

 前から学んでみたかったのはイタリア語だ。イタリアに1か月滞在したことが、2度ある。一度目の時には、友人のベニスの別荘にいたのだが、門番のおばさんがまったく英語を話せないため、ゴミの日がわからない。分別の仕方もわからない。だから、毎日出かける度に、駅のごみ箱に捨てていた。ほんの少ししかゴミは出なかったし。

 2度目の時には、ローマに住む別のイタリア人の友人の家にお世話になった。ところが、私の友人は英語が話せるが、彼女の夫は英語が全く話せない。ゆっくりイタリア語で話してくれて、私と会話を試みるが、どんなにゆっくり話されても、私はイタリア語をそもそも知らないので通じない。仕方がないので、私はフランス語を話した。彼は、フランス語なら何とか聞いて理解できるようだった。でも、本当に何とか意思疎通が出来る程度。

 だから、イタリア語が出来たらどんなにいいだろう、と思っていたのだ。イタリア語とフランス語を一緒の速度で学べば、文法やスペリングの違いがわかりやすいのではないか、と考えて、イタリア語とフランス語を始めることにした。

 最初に毎日何分勉強するか設定する。5分が一番短く、20 分が最長だ。私は、無理なく、ちょっとした空き時間に出来る5分に設定。イタリア語、フランス語を毎日5分ずつ学んでいくのだ。

 たとえばイタリア語の場合、短い文をイタリア語から英語に、英語からイタリア語に書き換えたり、単語のカード合わせゲーム、短いイタリア語の文をディクテーションで書いたり、自分の発音が正しいかどうか、発声してチェックしたり、とヴァラエティに富んでいる。クリヤーするとポイントが入り、ゲームのようで面白いのだが、真剣にやる必要がある。というのは、5回までしか間違えられないのだ。5回間違えると、そこで終了だ。(それでも勉強を続けたいときには、いくつかの救済処置があるのだが。)

duo2  私は、救済処置に頼らず、自分は5回までしか間違えられないのだ、という危機意識を持って勉強していくことにした。とにかく、5分勉強しただけではだめで、その単元をクリヤーしなければやったという勘定には入れてもらえない。例えば10日続けてそれぞれの単元をクリヤーしたとしても、11日目にクリヤーできなかったら、0日に戻るのだ。稼いだポイントもゼロに戻ってしまう。(このポイントは、学習の時に役立ついろいろな権利に変えられる。)

 フランス語とイタリア語。同じところを進む予定が、学ぶ文法事項の順が違うので、無理だった。おまけに、私の場合2か国語合わせて5個しか間違えられない。これはちょっとしたストレスだ。 指先がすべってiPhone の画面の押し間違いをしてしまい、不愉快な音とともに、”You are incorrect. “と画面に表示され、地団太踏んだことが何回あったことか。

 一日中忙しくて勉強できず、夜中の12 時近くなってしまい、もうすぐ日付が変わってしまう、そうしたら、これまで続いてきた日数がゼロに戻ってしまう、と焦った日もある。そういう時に限り、疲れや眠さでくだらないミスを犯すのだ。後一回間違えたらアウトだ、という危機的状況に何度も陥った。

DOULINGo100日3 こうして、とうとう10月22日、DUOLINGO 100日を達成。100 Days の文字が画面に現れた時には万感の思いだった。始めたときには、こんなに続くとは思わなかったのだ。 

             DOULINGo100日4  今振り返ってみると、私のようにそれほど勤勉ではない人が続けられたのには、語学を学ぶ楽しさの他に、一緒にやる人たちがいたからだ。実は、DUOLINGOにはクラブ活動というのがあり、誰かの作ったクラブに入ってもいいし、自分で立ち上げてもいい。私は、フランス語とイタリア語それぞれにクラブを立ち上げた。すると、数時間のうちに、世界中から入会者が集まり、15人の定員があっという間に一杯だ。

 クラブのメンバーがどんな勉強をしたのか、どれだけポイントを稼いだのかが一目瞭然で表示される。中学生みたいに見えるかわいい女の子と40過ぎのおじさんに見える男の人とが、一番を争って熾烈な戦いをしたりしているのを見ると、こちらも発奮する。私は、一番争いなどはしないことにしている。というのは、私の脳にはキャパシティがあって、ある程度以上勉強しても、頭に入らないのだ。自分は自分なりのスピードで、無理なく続けよう、と思っている。

DOULINGo100日5  そんな私でも、ポイントの一覧表を見て、後10点取れば、この人を抜けるのだな、などと思って、ちょっとだけ余計に寝る前に勉強してしまうこともある。その結果はたちどころに表示されるので、にんまりしてベッドに入るのだが、大抵は起きて見ると逆転されている。時差の違う国の人は、こちらが寝ている間に勉強するのである。

 名前からしても、どこの国かわからないような人たち、写真も皆が出しているわけではないので、男か女かもわからない。そういう人たちと、一種の同士の感覚で切磋琢磨する楽しさは代えがたい。

DOULINGo100日6  次はどの言語に挑戦しようか、と長く続く語学のリストを眺めている。
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